2018年07月28日

FMICS SD 317

■激動の時代を教育業界の枠にとらわれることなく、多面的・大局的視座からじっくりと展望いたします。新聞・雑誌等から教育&経済トピックスを持ちより、侃々諤々とディスカッションいたします。トピックスは、厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)の上、ご持参ください。10分間程度のコメントをしていただきます。

【日時】 2018年8月29日(水) 午後6時30分〜8時30分
    <その次は9月25日(火)の予定です>

【会場】 四谷・蔵や
(JR・東京メトロ 四ツ谷駅 徒歩1分)
*会場の予約名は「フミックスの高橋」です。


【申込先】 米田 敬子 yoneda(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。


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2018年07月27日

国際バカロレア入試の新展開<後編>

<中編から>

 横浜市立大学医学部医学科の国際バカロレア入試について、私が具体的な検討に着手したのは昨2017年の6月頃からでした。メインの学会としてほぼ欠かさず参加している大学教育学会の大会が広島大学で開催された機会を捉え、以前から気になっていた岡山大学まで足を延ばしてみたところ、副学長・アドミッションズセンター長の田原誠先生がご対応くださり、同大学の国際バカロレア入試について詳しくお話しを伺う事が出来たのです。

 またちょうどその頃、本学医学部医学科の中でも国際バカロレアについてのFD講演会を企画する動きがあり、本学の担当者から相談を受けた私が、田原先生を訪問した際にその講師を打診したところご快諾いただき、同年9月に本学にお招きしてのFD講演会が実現しました。しかも同じ9月には、岡山大学でも「国際バカロレア修了生の国内大学進学と今後の展望について」と題した大学教育再生加速プログラム(AP)採択事業シンポジウムが行われ、これには私がシンポジストの1人として招かれて、横浜市立大学の事例を報告する事となりました。

 こうして一気に環境が整いだした中で、医学部医学科における国際バカロレア入試の具体的な制度設計に着手しました。その際、国際バカロレア資格の成績等の出願要件については、実績のある岡山大学のものと全く同じにすることとしたのは、先に述べたとおりです。ただし、その要件をクリアした出願者の中から、合格者を選抜する方法については、岡山大学のように書類審査(基本的にIBDPの成績や出身校からの評価書、自己推薦書等)で行うのではなく、本学の医学部医学科で培ってきたMMI(Multiple Mini Interview)方式の面接で行うことにしたのです。

 2017年9月〜11月の小欄で紹介しましたように、このMMI方式の面接は、2016年度入試より導入した特別推薦入試で取り入れたもので、受験生は観点別の5つの面接室(1面接室あたり10分程度)を巡り、それぞれ独立して審査を受けるものです。実施初年度からこの面接方式での手応え(優秀な学生を引き付けて評価できる)を、とても強く感じていましたが、今年の3月には、この面接を経て入学した最初の学生達が医学の専門教育が始まった2年生を終えた段階で、やはり入学後一貫して一般選抜入学者よりも高い成績を修めている事が明らかとなりました。

 このようなエビデンスも弾みになり、本学の医学部医学科の国際バカロレア入試は、先行する他大学での実践と自大学での実践の成果を共に取り入れて誕生しました。この新しい入試に、どのような志願者が応募してきてくれるのか、とても楽しみにしています。

(出光 直樹)

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大学に主体性は必要なのか

 「高等教育に関するアンケート結果」によると、企業が求める学生の資質の第1位は主体性・実行力だそうです。RECRUITが発行している『Career Guidance』7月10日発行vol.423別冊付録に、企業が求める主体性について載っていました。企業の人材採用コンサルティングを手がける株式会社人材研究所代表取締役社長の曽和利光氏は、企業が求める主体性は2つのタイプに分かれるといいます。
一つは、環境や組織が求めるものを自らくみ取って、実行できる力のことです。<中略> もう一つは、外部の環境や既存のルールにとらわれず、自分のやりたいように内発的な動機で考え、行動するタイプ。いわばルールブレイカーです。

 曽和氏は“主体性”のイメージをAからDの4つに分類していました。Aタイプは、自ら変革を起こすルールブレイカー。Bタイプは、相手のニーズをくみ取り、自ら行動を起こす。Cタイプは、指示に従って適切に行動できる。Dタイプは、指示をされても適切に行動できない。AとBの二つが“主体的”があると評価される。Aタイプは個人の資質に負うところが大きく、BタイプとCタイプは、教育によって伸ばせるといっています。

 上記のタイプを、私が出会った大学職員に当てはめてみると、Aタイプの人は、若干いると思いますが、大学の組織からはみ出しているように感じます。Bタイプの人は、主体性を持って行動しているように感じますが、多数とはいえません。Cタイプの人が圧倒的に多く、この中から組織のリーダーも生まれているような気がしています。曽和氏の4つのタイプに加えて、Dの下のEタイプもいます。Eタイプは、指示を出されても行動しようともしない人達です。

 俗にいうパレートの法則2:6:2の下の2割です。企業ではEタイプが少ないのかもしれませんが、大学にはEタイプが多くいるような気がします。(それでも法則通り2割程度)曽和氏はCタイプのようなタイプをAタイプに育てようとしても無理が生じやすい。それよりも、CタイプをBタイプに育てることが教育に求められる役割だといっていますが、実際にCタイプをBタイプに育てられる教育が大学にあるのか、ないのか、ある大学があるかもしれませんが多くの大学にはないでしょう。そういえるのは、大学の組織がそうなっていないからです。CタイプからBタイプに変われる人材育成が、必要なことは理解できますが、それをどうするのかを大学は考えていないと思います。まさに大学の組織に「隗より始めよ」といいたくなりますね。
(秋草 誠)

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会報 『BIG EGG』 2018年8月号 発送作業

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

【日時】 2018年7月27日(金) 午後6時〜9時+食事会

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2018年07月24日

FMICS SD 316

■激動の時代を教育業界の枠にとらわれることなく、多面的・大局的視座からじっくりと展望いたします。新聞・雑誌等から教育&経済トピックスを持ちより、侃々諤々とディスカッションいたします。トピックスは、厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)の上、ご持参ください。10分間程度のコメントをしていただきます。

【日時】 2018年7月24日(火) 午後6時30分〜8時30分

【会場】 四谷・蔵や
(JR・東京メトロ 四ツ谷駅 徒歩1分)
*会場の予約名は「フミックスの高橋」です。


【申込先】 米田 敬子 yoneda(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。


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2018年07月20日

FMICS 7月例会(第702回例会)急がば学べ:図書館の人材養成機関としての機能をフル活用しょう

■高等教育問題研究会 FMICS 7月例会は、図書館が持つ人材養成機能について、じっくりと考えることとします。図書館を愛してやまない長谷川豊祐さんに問題提起をお願いします。夏期休暇直前の多忙な時期とは存じますが、皆さまにはお仲間をお誘いの上、ご参加ください。

■長谷川さんからのメッセージです。
 図書館の機能は,2階住宅のように3層構造になっています。応用部分(2階)が「交流,出会い,ひろば,にぎわい」,通常部分(1階)は「蔵書,施設・設備,ひと」,基礎部分(土台)は「図書館業務システム,図書館運営,図書館協力」です。 近頃は,2階部分がメディアにも取り上げられます。1階部分は,無料貸本屋と揶揄され,誰でもできる単純な「ピッ」のスーパーのレジと思われています。土台は縁の下の力持ち,地味な1階を支え,その上の2階は居心地の良いサロンのようです。図書1階の「蔵書,施設・設備,ひと」は,大学にとっての知的資源です。多数の教員が調査研究のためにフル活用し,一部の学生が学修のために使っています。しかし,大学職員は知的資源としての図書館の価値と有効性に気付かず,図書館員は職員向けサービスを疎かにしています。それは公立図書館でも同様の構造で,自治体職員も含めた住民は,公立図書館機能の一部しか使っていませんし,図書館司書も図書館本来の機能を展開していません。大学の構成員ならば,職場の大学図書館を活用して業務に活かすべきですし,情報サービスの専門家である図書館員ならば,図書館の未利用者をもっと自分たちの知的資源に引き込むべきです。
 今回は,大学職員向けの図書館機能の概要と,図書館サービスの具体例な有効性を示し,参加者からの図書館への要望を素材に加えて,グループワークも取り混ぜ,図書館活用の端緒とします。

■「アイデア出し」と方向の異なる「アイデア集約」のグループワークを実施します。「図書館の有効性」と「図書館,こうすれば良くなる」を考えてきてください。

【日時】 2018年7月20日(金)
  受付 午後6時30分
 月例会 午後7時〜9時
 懇親会 午後9時10分〜10時30分


【会場】 桜美林大学 四谷(千駄ヶ谷)キャンパス 1階ホール
   (JR 千駄ヶ谷駅 徒歩6分 / 地下鉄 北参道駅 徒歩5分)

【テーマ】 急がば学べ
   図書館の人材養成機関としての機能をフル活用しょう


【問題提起】 長谷川 豊裕 (図書館笑顔プロジェクト代表・元鶴見大学図書館)
  司会 高橋 真義 (桜美林大学名誉教授)

【参加費】 会員1,000円 非会員2,000円 学生(会員・非会員問わず)500円

【申込先】 米田 敬子 yoneda(アットマーク)fmics.org
 *お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。

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2018年07月13日

出光ゼミ 91

●この勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者がそれぞれにネタ(話題)を持ち寄り、みんなで議論します。

●前回5月25日(金)の参加者数は5名。横浜市立大学医学部医学科の国際バカロレア入試、秋田県立大学の簡略版大学案内、「大型研究拠点を整備へ:岐阜大と名大運営統合協議|岐阜新聞Web」、「『地域枠医師』北大生応募ゼロ 勤務に不安? 道、締切延長」、悪質タックル問題における日本大学の初期対応のまずさ、といったトピックスが寄せられました。

●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。初めて参加される方は、単に自己紹介だけでもOKです。

●資料(コピー)は8部程お持ちください。当日、会場でのコピーにも対応します。

【日時】 2018年7月13日(金)午後7時〜9時+懇親会

【会場】 桜美林大学 四谷(千駄ヶ谷)キャンパス Y305教室

【参加費】 100円+懇親会3000円程度(収入による増減あり)

【申込先】 出光 直樹 (横浜市立大学)
 naoki(アットマーク)idemitsu.info
 http://n-idemitsu.seesaa.net/category/25588543-1.html
*お名前、ご所属、懇親会への参加の有無をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。


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国際バカロレア入試の新展開<中編>

<前編から>

 医学部医学科で何らかの入試を導入するとなると、難関のレベルに相応しい学力担保の仕組みが必要となります。そこで、2019年度の入学生より導入する横浜市立大学医学部医学科の国際バカロレア入試では、国際バカロレア資格(IBDP)において、次の(1)〜(3)のいずれにも該当する(見込の)者という要件を設けました。

(1) 全体の成績評価が39以上
(2) 言語Aを日本語(HL・SLのいずれでも可)により履修し成績評価4以上、または言語Bを日本語(HL)により履修し成績評価6以上
(3) 物理、化学、生物から2科目および数学の3科目を履修し、うち1科目はHL成績評価4以上、他の2科目はSL成績評価5以上又はHL成績評価3以上

 国際教養学部・国際商学部・理学部・データサイエンス学部の国際バカロレア入試では、IBDPは(基本的に全体成績45点満点中の24点以上で)取得(見込み)であれば良く、履修科目の要件も全く設けていないのに対して、かなり高水準なものです。このレベルのIB生であれば、北米等の大学から奨学金付きの合格がもらえ、日本の普通の大学には見向きもしないと言われるレベルですが、この要件は、岡山大学医学部医学科の国際バカロレア入試の出願要件と同じで、それをそのまま用いることにしたのです。

 岡山大学は、2012年度に国立大学で最初に国際バカロレア入試を4つの学部で導入し、2015年度にはすべての学部で実施するに至っています。その特色は、国際バカロレア教育の質とIBDPの成績を高く評価し、大学独自の筆記試験は課さず、基本的にIBDPの成績や出身校からの評価書、自己推薦書等の書類審査のみで合否を決めている点にあります。

 岡山大学でも医学部医学科や教育学部などの対人専門職養成の学部では面接も行っていますが、あくまでも総合評価の一部として位置づけられ、基本的にはIB生が受けてきた国際バカロレア教育の評価を中心とする書類審査の枠組みで合否を決定しています。

 『朝日新聞GLOBE+』2018年6月30日付の記事「国立大初のバカロレア入試は岡山大学 狙いは『コミュニケーション力』」などで詳しく紹介されていますが、岡山大学が国際バカロレアを高く評価する入試を導入した背景には、現在、副学長・アドミッションセンター長の田原誠先生(専門は植物遺伝学)が中心になり、2009年頃から国内外のIB認定校を精力的に訪問調査するとともに、学内での説明会や議論を重ねて来たことにありました。

<後編へ>
(出光 直樹)

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2018年07月11日

高大連携の先は「短」

 定員割れしていて厳しいと数年前までこぼしていた大学職員の担当者の方に、お会いすると必ず聞く質問があります。今年の入試状況と、併設短大がある大学は定員充足率の経緯などです。ある大学では、一般入試の入学者の中に4ランクくらい上の入学者がいてビックリしたとか。加えて、今年の短大入学者の保護者から「併設大学へ編入するための成績は、どれくらいなのか」という質問が多く寄せられていますという話でした。

 この話を聞いて思い出したのが、都内の大学で北海道の空知郡に短大を設置している大学の担当者と話した時のことです。空知郡の三笠市は私の出生地でもあります。今や市の人口約9,000人という人口減少のスピードをよく知っていて、その地域にある大学の募集が厳しいこともよくわかっていました。その方と話したのは、5〜6年くらい前の話だったと思いますが、短大の募集が厳しくて大変だから閉鎖も視野に入れなくてはならないというような話でした。

 現状はどうなっているのか。当該地域の大学併設短大の入学者の推移を調べてみました。T短大は定員230名、入学者は平成30年217名、平成29年194名、平成28年186名。K短大は定員225名、入学者は平成30年244名、平成29年262名、平成28年205名でした。驚きの数字でした。2校は札幌から旭川に向かう途中の約100キロの場所に位置しています。こういう場所にある短大が定員オーバーや若干割れで収まる現象が生まれているのです。

 恐ろしいもので、大学シャンパンタワー現象の波は、北海道の短大にまでいきわたったっているのです。この短大に入学した学生たちの中には、全国から編入狙いで北海道まで行った人も多数いると思います。この現象を感じ取り、数年後に起きることは予測できるはずです。来年の大学入試は定員充足率100%を目指し、補欠合格でスレスレの受け入れをするはずです。入学時は100%だったのが3年も経つと中退等で、大目に見ても90%強になるでしょう。その結果、大学の収入減が確実に起きるということになります。その先に大学が考えるのはきっと、今まで以上に編入の受け入れを多くするべきだということです。きっと短大や専門学校から多くの卒業生が、編入で大学に入学する現象が起きることになります。

 さあ、大学の入試担当者みなさん、定員が満たされたとにんまりしていないで、3年後の自大学のために全国で定員割れに苦しんでいる短大に営業に行きましょうよ。高大連携もいいですが、これからは短・大連携ですよ。
(秋草 誠)

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会報 『BIG EGG』 2018年7月号 発送作業

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

【日時】 2018年7月11日(水) 午後6時〜9時+食事会

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