2019年05月09日

大学教育学会第41回大会@玉川大学へのお誘い

 来る6月1日(土)と2日(日)の2日間、東京都町田市の玉川大学を会場に、大学教育学会の第41回大会が開催されます。大学教育学会については昨年の小欄でも紹介しましたが、元々1979年12月に一般教育担当の教員や組織が中心となって一般教育学会として発足し、1997年6月に大学教育学会と改称して現在に至っています。こうした背景から教育学分野の研究者のみならず文系理系の様々な分野の大学教員が参加しており、また近年は学務系の業務に関わる職員の参加も増えてきています。

 2日間にわたる大会では、まず1日目の10:00〜12:30および13:30〜15:30に、学士課程教育、教育方法・教育改善、初年次教育、情報教育・数理教育、高大連携・高大接続、学生支援、キャリア教育、教職員能力開発、大学運営といったさまざまなテーマにかかわる115件もの自由研究発表が行われます。自由研究は1件あたり質疑を含めて20分の発表時間であり、午前の時間帯では12の会場に分かれて各々最大6件、午後の時間帯では10の会場で各々最大5件の発表が行われるため、最大で11件の発表を聞くことが可能です。ちなみに、私は午前と午後の時間帯とも司会者を務めるたるめ、聞ける発表は自ずと担当する会場のものに限られますが、通常の参加者は発表毎に会場を移動して関心のある発表を聞くことができます。

 自由研究発表の後は、学会の事業報告や会長・会場校挨拶があり、16:50〜18:10には国立情報学研究所の新井紀子教授による「AI時代の高大接続改革 − 読解力調査から見る今の高校生・大学生」をテーマとした基調講演があり、その後情報交換会が行われます。

 2日目の9:30〜12:00は、参加者同士がインタラクティブに議論する「ラウンドテーブル」の時間帯で18テーマのラウンドテーブルが予定されています。この中には私が企画者の1人として参画する『実務家教員を考える120分』というテーブルや、高橋さん米田さんなどFMICSおなじみのメンバーの企画による『学生の目を輝かせる大学教育の可能性XI − しっかりと「学べる」大学、学びを「生かせる」人材育成 −』というテーブルも含まれます。

 2日目の13:00〜16:00には、「どう変わる高校教育・どう変わる大学教育 − 高大接続改革における大学教育のあり方を問う」と題したシンポジウムが開催されて、全体のプログラムが終了します。

 非会員の方も含めて大会への参加申し込みは当日でも可能ですが、5/11(土)までにオンラインで事前申し込みをし、5/18(土)までに事前支払いすると、参加費や情報交換会費が割引になりますので、詳細はぜひWebサイトをご覧ください。

(出光 直樹)

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食にみるジョブズの思い〜「食」にも求めた創造性

 史上初の大型連休が終わり今週は令和の仕事始め・学び始め、連休中は授業実施のため出勤、会報『BIG EGG』の「AI入門講座」を読み返しながら、AIアレルギーを払拭する兆しとなりそうな記事(2019年3月26日(火)朝日新聞「ネット点描」尾形聡彦氏)を思い出した。尾形氏は2002〜2005年に米サンノゼ特派員としてシリコンバレーを取材、以後足かけ20年近い取材で見えてきたのは、技術革新を支える人々の意欲をアナログに刺激しようとする工夫だという。

 2003年頃のアップルの社食は石窯のあるイタリアンから職人が握る寿司まで地域一の有名店がずらり、しかも安いのに驚いたとのこと。一時は追放されていたスティーブ・ジョブズ氏が戻った際、社食の低水準さに怒り、「創造的な環境でしか、創造的な製品は生まれない」と高級路線に全面改装したのだという。

 一方、15年前のグーグルの社内は、食事は無料で簡単に済ませられ、若者が技術革新に邁進する環境が整っていた。先日、今は巨大になったグーグル本社を尾形氏が訪ねると、社食は世界的企業らしくしゃれていたが、ヘルシーな食事を無料ですぐに食べられるという基本コンセプトは以前と同じ、ホタテ入りの寿司の太巻きを手に若い技術者が熱心に議論していたとのこと。

 社食に込められた経営者のメッセージは、その後のIT業界での両者のプレゼンスに具現化されていったように感じるという。アップルは洗練され高級なiPhoneを生み出し、グーグルはエンジニアが寝る間を惜しんで開発した革新的技術によりネット業界を席巻していった。社食のアナログな改善は、やがて社の方向性の象徴となり、デジタル覇権を争う人材を育てた。日本でもタニタなど社食で有名な企業はあるが、「食」で経営者が強いメッセージを発している企業はどれだけあるだろう。「イノベーションを!」を社員にお題目を唱える前に、日本の経営者もジョブズのように胃袋から伝わる地道で深いメッセージで、15年先のネット覇権を目指してみてはどうだろうかと尾形氏は提言する。

 最後に兆しその2としてご紹介。「パンダ サル バナナ」。この3つの単語から近い関係の2つを選べ―こう聞かれたら、あなたはどの単語を選ぶだろうか。この質問を米国人と中国人の大学生を対象に行った心理学者の実験がある。多かったのは米国人では「パンダ サル」、中国人は「サル バナナ」だった。前者は動物という「分類」を、後者は「サルはバナナを食べる」という「関係」を重視した(ニスベット著『木を見る西洋人 森を見る東洋人』)。西洋人は分析的かつ論理的、東洋人は物事の具体的関係性を重視するとの説を裏付けるデータである(2019年5月8日(水)毎日新聞「余録」より抜粋)。あなたはどの単語を選ぶだろうか?

(宮本 輝)

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会報 『BIG EGG』 2019年5月号 発送作業

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

【日時】 2019年5月9日(木) 午後6時〜9時+食事会

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