2021年08月25日

FMICS 8月例会(第741回例会) 語り合おう コロナ禍後の大学入試 PART3 〜 高校と大学の間にただよう★モヤモヤ★は消せるのか 〜

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 これまで、2020年10月と2021年3月の2回に渡って高大間にただよう入試の★もやもや★がなぜ生まれるのかについて考えました。

 とはいえ、この★もやもや★は、簡単に吹き飛ばすことはできません。勿論、このままであって良いわけではありません。コロナ禍で、無理矢理伸ばしきった身の丈をガッシリと絞りきることが求められます。「三人寄れば文殊の知恵」、ワイワイガヤガヤと語り合いたいのです。

■問題提起をされる出光さんからのメッセージ
 萩生田文部科学大臣は7月30日(金)の記者会見にて、大学入学共通テストへの記述式問題の導入と英語民間(4技能)試験の導入の断念を正式に表明しました。入試改革の「2大看板」とも言われた施策は撤回に追い込まれたものの、補助金制度とも絡めて各大学の個別入試での実施を促進していく方針が打ち出されました。
 入試改革と言うと、このような試験の中身や方法に焦点が当たってきましたが、空中戦のような施策の失敗を目の当たりにし、あらためてユニバーサル化した高大接続という視点に立てば、一人一人の高校生がどのように進学を考え始め、受験校選びの行動を起こし、出願、受験、そして最終的な入学校の決定を行っていくのか、その過程を身近に見ている現場の視点からの議論を巻き起こしていく必要があると、強く確信しました。
 その具体的なアイデアの一例として先の3月例会では、(1)大学入学共通テストを現行の1月ではなく12月実施に実施すること、(2)受験生が複数の大学の総合型選抜を受験できるように専願制の縛りを禁止すること、を提案しました。<詳細はこちら>
 今回の例会では、こうした過程(プロセス)の視点に立脚した切り口から、高大接続のモヤモヤを消していく手がかりをつかみたいと思います。

■コメンテーターの倉部さんからのメッセージ
 大学入試を変えねば日本の学校教育のあり方は変わらない。入試を変えれば教育も変わっていくだろう−−高大接続改革の根底には、そんな発想もあったと思います。実際、近年のアクティブラーニングの広がりなどは、改革による後押しも大きかったのでしょう。一方で、あまり変化が感じられないこともあります。たとえば進学先選びのプロセス。各大学が「三つの方針」で教育方針の独自性を打ち出し、「学力の三要素」を自学にあった方法でそれぞれ測る。各大学の評価方針に多様性が生まれるのだから、受験生も「自分に合った大学はどこだろうか」と、偏差値だけにとらわれない進学先選びを展開するはず、でした。でも実際には入試難易度ランク表に従い、国公立大学と昔ながらの有名難関大学を目指す流れはほとんど変わっていないように思えます。
 出光さんが問題提起されている「一人一人の高校生がどのように進学を考え始め、受験校選びの行動を起こし、出願、受験、そして最終的な入学校の決定を行っていくのか、その過程を身近に見ている現場の視点からの議論を巻き起こしていく必要がある」という点、同感です。生徒・学生にとって大事なことは何か、それを現場で実践するために必要なことは何なのかを、現場のリアルな点で考えていきたいと思います。

【日時】 2021年8月25日(水)
   研究会 午後8時〜10時30分(Breakoutsession 含む)
   茶話会 午後10時35分〜

【使用媒体】 Zoomミーティング

【テーマ】  語り合おう コロナ禍後の大学入試 PART3
   〜 高校と大学の間にただよう★モヤモヤ★は消せるのか 〜


【問題提起】
 出光 直樹 (横浜市立大学アドミッション課 専門職・学務准教授)
【事例報告】
 新藤 洋一 (福島大学アドミッションセンター 副センター長・特任准教授)
 中村 則江 (東海大学ビーワンオフィス 広報担当)
 安田 馨 (安田学園白島キャンパス統括部 主席)
 益田 耕佑 (富山大学 都市デザイン学部都市・交通デザイン学科2年)
 長井 美沙希 (取手聖徳女子高等学校 2年)
【コメンテーター】
 倉部 史記 (進路つくりの講師・高大共創コーディネーター)

【参加費】 社会人2,000円(年会費を完納している場合は無料) 学生(会員・非会員問わず)無料

【申込&問合先】 yoneda(アット)fmics.org 担当:米田 敬子
 参加定員 40名
 申込締切 2021年8月24日(火)
*お名前、ご所属、連絡方法、本月例会を何によってお知りになられたかをお知らせください。
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。
*当日、ミーティングへのご招待をいたします。

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2021年08月18日

FMICS BOOK PARTY 21-340 村田 沙耶香 『コンビニ人間』

「FMICS BOOK PARTY」は、本を読んで=INPUT、人に伝えて=OUTPUT、理解を深めあう「安全な場」です。ワイワイガヤガヤ、仲間とともに本を読むことの楽しさを共有します。

【日時】 2021年8月18日(水) 午後8時〜10時
【使用媒体】 Zoomミーティング

【指定図書】 村田 沙耶香 『コンビニ人間』 文春文庫


 【推薦者】 今西 はな (グリンネル大学1年 柳井正財団奨学生)
【参加要件】 事前課題を完了された方
 【参加費】 無料
【参加定員】 15名
【申込締切】 2021年8月15日(日)
【事前課題】 *MUSTとします。
 1.自己紹介 400字以内
 2.『コンビニ人間』の帯のポップコピーを考えてください。
 3.アウトプットする=読み聞かせをしたいと思う3箇所を選んでください。
 4.お勧めの一冊を、例えば、「絶対に、元気元気元気に成る一冊」のような冠を付けて紹介してください。
 5.a:読んだ直後の正直な感想を一文で表すと?
   b:「コンビニ人間」である古倉恵子に共感したり、考えさせられると高く評価する読者が多い。その一方で「コンビニ人間」という作品自体に対して猛烈な不快感を覚える読者が一定数いる。それぞれどのような読者で、なぜこれほど対極な反応を「コンビニ人間」は起こすのだろうか?

■プログラムは、今西さんが通学する大学の朝の学食からの進行となります。
 今西さんの冒頭の発表は、15分です。事前課題をもとに、「考え方の違う3人」をグループにします。
 各グループで話し合っていただき、一つの答えを出していただきます。
 各グループに、話し合いの様子と答えを発表していただきます。

【申込&事前課題提出先】
 shingi(アット)obirin.ac.jp 高橋 審議
 yoneda(アット)fmics.org 米田 敬子

★9月22日(水)の推薦図書★
 若松 英輔 『悲しみの秘儀』 文藝春秋
 推薦者 黒沼 靖史 (光英VERITAS中学校高等学校 美術教諭)

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タグ:今西 はな
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2021年08月12日

FMICS 茶話会 LOUNGE 「教職員の健康寿命を考える」

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 FMICSは、“あったかさの自己表現”をグルーブアイデンティティとしています。多くのFMICS人の発表の場を創るため、2021年6月から、『FMICS 茶話会 LOUNGE』を立ち上げました。毎月第2と第5木曜日。少し遅めの午後10時(22:00PM)スタート。原則30分間としますが、30分間の延長はOKとします。
 皆さまの積極的なご参加をお願いいたします。

■参加資格
 FMICS会員。皆さまが責任を持って紹介されるお仲間は、ゲストとしてご参加いただきます。

■タイムスケジュール
 挨拶TIME: 5分間 参加者全員一言自己紹介
 発表TIME:10分間 最大延長+5分間
  「日常」(拡大解釈を歓迎します)を切り取ってください。発表者は、話しの内容を圧縮したCATCH COPYにします。
 応援TIME:15分間 発表者がホクホクするように、参加者はほめます。

■発表
○2021.8.12(木) 小西 英行 (多摩大学 経営情報学部教授)
「教職員の健康寿命を考える」
 教職員のキャリアが長くなってくると、対峙する生徒や学生との年齢差が次第に広がっていきます。精神的にはまだまだと思っていても、体力的には、、、。常に若い生徒や学生に向き合い続けるための秘訣について語り合います。

■問合先 米田 敬子 yoneda(アット)fmics.org

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タグ:小西 英行
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2021年08月04日

人蝉見て我が無知を想ふ

 生まれは違うものの人生の殆んどを関西で過ごしてきた者にとって、蝉といえばクマゼミだと言われている。だが、周辺環境の事情からか、私にとっての蝉はアブラゼミだった。無論、クマゼミにも数多く遭遇したが、印象としてはアブラゼミの方が圧倒的に強い。

 クマゼミとアブラゼミ、今世紀に入る前後辺りからか、その生息分布に変化が起こっている事が言われている。要は西日本を中心に分布していたクマゼミが東日本にも広がっている現象である。その要因には温暖化があると言われているが、実際は両者の飛翔能力の違いによる所が大きいらしい。

 クマゼミは飛翔能力が高く、木々の間隔が長くなっても木と木の間を飛ぶことができる。一方、アブラゼミはクマゼミよりも一回り小さいため、木々の間隔が長くなると木と木の間を飛び移る事ができない。ご想像の通り、木々の間隔が長くなってきたのは我々人類の開発による所が大きい。

 私の職場は(千里ニュータウンを模して開発された)泉北ニュータウンの端っこにある。着任当時はそれなりに緑に囲まれていたが、宅地開発や産業集積地「テクノステージ和泉」のための造成目的で、緑が次々と削られていった。リーマンショックの影響か、様々な開発が頓挫し、野ざらしになった造成地がキャンパス周辺に点在する結果になった。最近でこそ開発が再び行われるようになったが、キャンパスに鳴り響く蝉の合唱はクマゼミで行われるのが日常であった。

 ところが、である。今年の夏は様相が随分と違う。蝉の合唱にいつもと違うことが混じるようになった。足元を見れば、寿命を終えたアブラゼミが横たわっている。これまで意識した事はなかったが、キャンパス周辺に多数のアブラゼミが生息するのは初めてではないだろうか。なぜこんな事になったのだろうか? 新たな宅地造成が始まったからか? 梅雨明け以降猛暑日が続いているとは言え、そこまでひどい熱帯夜になっていないからか? その真相は分からないし、世の中分からない事で溢れているとの想いが湧いてくる。

 地面に横たわるアブラゼミを見る時、自らの無知を強く自覚するとともに、新たなウィルスを制御できると考える傲慢さへの自戒の念を抱かずにはいられない。

(中村 勝之)

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タグ:中村 勝之
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