日本経済新聞社は
第70回日経広告賞(2021年)大賞に大日本除虫菊を決定。
7月5日朝刊の全面広告には「インターネット広告とは大違い!」というフレーズの下に「いま、いいよね。一方通行の新聞広告」というコピーが大写し。さらにウェブ広告と比較して新聞広告が優れているとされる点を書き連ねてある。
【新聞広告は、あこぎなことしないから安心だよ!】
・「この広告を見て、この商品をかいたくなったかどうか教えろ」なんて言わないよ!
・「ポイントやるから個人情報よこせ」なんて言わないよ!
・この新聞広告、途中で見るのやめた人の数を数えたりしないよ!
・「この広告見たやろ、そしたらこの広告も見ろ」なんて言わないよ!
・「広告見て買ったな、そしたらもう一回買え」なんて言わないよ!
・あなたが、いつ、どこでこの広告見てるかなんて知らなくていいよ!
・この新聞広告を見た後、何をしてるか詮索なんてしないよ!
・「へぇ、こんな商品あるんだ。今度買ってみよう」・・・それだけで・・・十分だよ。
そして同社の殺虫剤に関する情報を写真付きで掲載。企業ロゴを添え「これからも新聞広告と共に KINCHO」と紙媒体に寄り添う姿勢を示す。続いて紙面上のQRコードを読み込み
ウェブサイトに飛ぶと「デジタル時代のプレミアムキャンペーン!」の文字。デカデカと書かれた「DIGITAL KINCHO 4G(デジタルキンチョーフォー
ジー/4種のゴキブリ製品)」の文章が左右にせわしく動いている。画面をスクロールした先にあるのは東西南北を守る四神(ししん)、なぜかキンチョウ製品の写真が載った極彩色のイラスト。「デジタルお札」と銘打ち、SNS上でのシェア用・スマホの壁紙用など複数の画像データを用意している。
極めつきはサイトのソース確認画面の仕掛け。ページを構成する文字列がおなじみの「KINCHO」表記とコーポレートシンボルである鶏の頭の形に並んでいる。ちなみにサイトのURLは、「internet/daisuki(インターネット大好き)」。広報担当者曰く今回はもうひとさじスパイス≠加え「大事なのは『広告なんて、誰も積極的に見ようとしていない」ということ。そんな広告に、新聞読者に目を通して頂くため、デザインを考えました」「これは、いわゆる『オチ』。『結局はウェブか!』と、目にした方々に突っ込んでもらえたらうれしい。ただそれだけです」新聞広告の一番下に「新聞はめくるだけでskip!」心憎いユーモア感覚!
(宮本 輝)
posted by fmics at 18:02
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