
金太郎飴になりたくない。学生・生徒たちは、確実に変わり始めてきています。変わらないのは親世代の価値観。金太郎飴をキーワードにして、時代の今と明日を多面的・多層的に整理します。 皆さまには、お仲間に加え、学生・生徒さんへのお声掛けをお願いいたします。
中村正史さまからの熱いメッセージです。
『東大生のジレンマ〜エリートと最高学部の変容』を読んだ私の娘の友人(30代前半)が以下の感想を送ってくれました。
「題名を見た時の第一印象は、『東大生なんてそもそも自分とはスタート地点も違うし、彼らのジレンマを知って何になるんだろう』というのが正直な感想でした。でも読んでいくうちに、@日本への希望、A自分に刺さる、背中を押される数々の言葉がありました。私は自分に自信がなくて、このままじゃダメだと思っていた時にこの本に出会い、努力し続けている人でもこんなに悩み、頑張っているのだから、自分に逃げずに向き合って、行動を起こそうと決意しました」
私がなぜ東大生の変化を取り上げたかといえば、東大で起きている変化は日本の大学の変化を象徴するものだと思ったからです。日本社会で東大は特別視されることが多いですが、東大生は何も特別な存在ではなく、現在の大学生全般に共通する変化です。
本書に登場する学生たちの言葉を読めば明らかなように、タイトルの「ジレンマ」が意味するのは、親を含めた周りから望まれる進路や生き方と、そうしたレールから外れてでも、自分のやりたいことをする、自分の進む道は自分で決めるという生き方との葛藤です。
今回のFMICSのテーマ「私は金太郎飴になりたくない」は、まさに現在の高校生や大学生に通底するものです。
日本の教育は大きな転換期にあります。この十数年、高大接続改革や大学入試のあり方が議論されてきました。その着地点とも言える共通テストの評価はさておき、重要なのはバブル期までの経済を支えた日本の教育は限界に達していることが共通認識になったことです。
周りと同じことをするのが正解だった社会から、自分の興味・関心に従って周りと違うことをすることが求められて社会へ。私はここに教育の未来、日本の未来を感じています。
8月例会では、高校生を交えて、「金太郎飴になりたくない」ムーブメントの現状とこれからのことを掘り下げることを期待します。
【日時】 2023年8月26日(土)
研究会 20:00〜22:30(Breakoutsession 含む)
茶話会 22:40〜
【使用媒体】 Zoomミーティング
【テーマ】 変わる学生 私は金太郎飴になりたくない
○問題提起
中村 正史 (大学ランキング元編集長・朝日新聞THINKキャンパス総合監修者)
○コメント
中村 勝之 (桃山学院大学 経済学部教授)
片山 英治 (野村證券(株) 金融公共公益法人部主任研究員)
西澤 美佑 (小松大谷高等学校 2年生)
向島 雄気 (多摩大学附属聖ヶ丘高等学校 2年生)
野澤 未来 (多摩大学附属聖ヶ丘高等学校 2年生)
長井 美沙希 (東洋大学 社会学部第ニ部社会学科1年/就職・キャリア支援課職員)
○総括
宮下 明大 (立命館 東京キャンパス所長)
【参考図書】 中村 正史 『東大生のジレンマ』
【参加費】 年会費完納者:無料、社会人:1,000円、学生:無料
●ゆうちょ銀行振替口座(旧 郵便振替口座) 00170-9-132915
加入者名:高等教育問題研究会
●三井住友銀行 飯田橋支店(888) 普通 5114947
加入者名:コウトウキョウイクモンダイケンキュウカイ
●PayPal(振込手数料無料)
振込先アドレス: fmics1981(アット)gmail.com
【申込&問い合わせ先】 yoneda(アット)fmics.org 担当:米田 敬子
参加定員 40名
申込締切 2023年8月25日(金)
*お名前、ご所属、連絡方法、本月例会を何によってお知りになられたかをお知らせください。
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。
