2024年01月19日

FMICS 1月例会(第770回例会) 激動・激変せざるをえない時代を読む 〜 これからの大学を考える 〜

title1.jpg  激動・激変する時代を THINK BIG に読む。近未来の大学が受け止めなければならない危機について、しっかり整理をして、2024年のスタートを切ります。

 教育関係者、特に大学生・高校生の皆さまには、ぜひともご参加ください。

 失敗が許される「安全な場」で他流試合をすることは貴重な体感となります。「 FMICS はとても楽しいです。非認知能力を評価してもらえるから」は、参加の高校2年からのメッセージです。

 問題提起をされる山本眞一さまからのメッセージです。
 私たちがいま関わっている大学は、長い長い「大学改革」の動きの中にあって、その勢いは一向に止まる気配がありません。
 ここに集う若い皆さんは、今の大学が当たり前の状態だと思っておられるかも知れません。
 しかし、少しだけ昔のことを知る者とすれば、そして高等教育システムの研究者にとって、本当に革命が起きているのではないかと思うほどの激動・激変です。
 勿論、その中には有益な改革とその成果もあるでしょうが、そうでないものも数多くあります。
 かつての大学を知るシニア層、今の大学を当たり前と思う現役の人たち、そしてこれから大学に関わろうとするさらに若い人たちに、改めて大学の今とこれからいうものを考えていただきたいと思います

【日時】 2024年1月19日(金)
   研究会 20:00〜22:00(Breakoutsession 含む)
   茶話会 22:10〜

【テーマ】 激動・激変せざるをえない時代を読む
    〜 これからの大学を考える 〜


【問題提起】 山本 眞一 (筑波大学・広島大学・桜美林大学 名誉教授)
 コメント
  大坂 洋 (富山大学 経済学部 准教授)
  金成 泰宏 (和泉短期大学 教育・学習支援ユニット)
  久保 裕介 (北陸大谷学園小松大谷高等学校 教諭)
  城内 康文 (早稲大学 文化構想学部 4年生)
  後藤 望華 (東京都立成瀬高等学校 2年生)
  鷲澤 果音 (東京都立成瀬高等学校 2年生)
 総括
  菊地 勇次 (文部科学省 大学入試室 室長補佐)

【参加費】 年会費完納者:無料、社会人:1,000円、学生:無料
 ●ゆうちょ銀行振替口座(旧 郵便振替口座) 00170-9-132915 
  加入者名:高等教育問題研究会
 ●三井住友銀行 飯田橋支店(888) 普通 5114947
  加入者名:コウトウキョウイクモンダイケンキュウカイ
 ●PayPal(振込手数料無料)
  振込先アドレス: fmics1981(アット)gmail.com 

【申込&問い合わせ先】 aayoneda(アット)yahoo.co.jp 担当:米田 敬子
 参加定員 40名
 申込締切 2024年1月18日(木)
*お名前、ご所属、連絡方法、本月例会を何によってお知りになられたかをお知らせください。
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。

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2024年01月11日

FMICS 茶話会 LOUNGE 健康であることに感謝します

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 「FMICS 茶話会 LOUNGE」は、ワイワイガヤガヤ“あったかさの自己表現”をする「安全な場」です。開始時間は午後10時からです。お気軽にご参加ください。

■日時   2024年1月12日11日(木)午後10時〜
■話題提供 高橋 真義 (FMICS代表)
■テーマ  健康であることに感謝します
   〜私が健康的に元気元気元気であるためのあんなこんなこと

■メッセージ
 人生100年時代と言われます。生涯現役、健康寿命を伸ばすために、「FMICS 茶話会 LOUNGE」のワイワイワイガヤガヤの持つ効能は少なくありません。
 皆さまには、元気元気元気であるために日頃からやっているあんなことこんなことを語っていただきます

■問い合わせ先 米田 敬子 aayoneda(アット)yahoo.co.jp

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2024年01月10日

VUCAの時代に生きるために

 令和6年の幕開けは、能登半島地震、羽田空港の旅客機炎上と、テレビでは正月特番と報道特番が入り乱れる事態となった。まずは被災された方々に心からお見舞いを申し上げたい。

 年末に裏巻頭言の構想を練っていた時は、増税メガネ(cf:2023年参議院予算委員会)の施策を予言したかのような小説「ショートショートランドには陽は落ちて」(高橋源一郎)を題材に組み立てていたが、今回の大災害を受けて大きく軌道修正を行なうこととした。

 福島県は東日本大震災から12年が経過した現在も、依然として原発問題と風評被害と対峙している。能登半島にも志賀原発があり、地震による致命的なに事態に至らず安堵した一方で、今回の地震への初期対応や優先順位づけ、情報共有や流通など「311」の教訓は果たして生かされているのだろうか、という疑念も深い。不確実性は高まり、生成AIに代表されるICT技術は飛躍的に進歩する中で、日本人の思考性やメンタリティ*は、「昭和」からほとんど変化していないのではないか。

 興津先生が先日の FMICS で話題提供された「シナリオ・プランニング」では重要な示唆を与えて頂けた。多くの大学の学生募集(入試広報)活動では、ゴール設定や戦略も形だけ整え、目の前の業務に終始した挙句、志願者が減れば「18歳人口の減少」「コロナ禍明けの首都圏回帰」など自分たちの責任の及ばない外部環境に要因を求めてしまう傾向が強い。本気で「先を読む」「自学教育の理想を追求する」こと。そこから様々なオプションも想定しつつ緻密なシナリオを組み立てていくことで、不測の事態にも対応できる「柔軟性」が発揮でき、結果に対する成果と課題も明確になるのではないだろうか。とはいえ「言うは易し」であって、真の行動変容を行うためには、知識や技能はもとより、当事者のメンタルも変革する必要があるだろう。

 今の若者は「失敗」や「軋轢」をとても恐れるという。本学の「むらの大学」(フィールドワーク科目)のグループワークを見ていていも、仲間内の「おもてなし承認(いいね!)」ばかりで、議論の衝突はなるべく回避しようという姿勢が目立つ。社会に出る前の大学や高校では、学生にもっと失敗させる経験をさせる必要があると考えるが、その実、範を示すべき我々教職員にとっての課題とも言えるのではないだろうか。

 私の友人が年末にSNSで発信していた故淀川長治氏の言葉がある。

 「私のモットーは『ウェルカム・トラブル』です。誰だってトラブルは嫌ですけど、人生はいつもそれを避けて通るわけにはいきません。だったら腹をすえてトラブルを歓迎してやるんです。気持ちがぐっと前向きになりますよ」。

 様々な逆境を好機と捉え、失敗を恐れず、掲げた理想にめがけて、これを座右の銘として日々の活動に邁進したい。

*一般的な日本人の思考性やメンタリティとは、思考性は、形式的で柔軟性に乏しい、本質を見分けるのが苦手、大局的な見地に立てない等.メンタリティは、主体性が低い、自己表現は下手、曖昧を是とするなど

(新藤 洋一)

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タグ:新藤 洋一
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2024年01月06日

出光ゼミ 120

egg2.gifこの勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者がそれぞれにネタ(話題)を持ち寄り、みんなで議論します。

●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。ネタがなければ、近況報告だけでもOKです。

●ちびっ子連れの参加も歓迎で、終了後は、お食事会を経て近所の公園などでお遊びします。

●前回11月23日(木祝)の参加者数は、対面で2名。入学願書の不備対応に関わる倫理的問題、横浜市立大学の総合型選抜ワークショップ多摩大学聖ヶ丘高等学校の探求の時間多摩市若者会議、といった話題などが寄せられました。

★実会場とZoomミーティングの併用で実施します。

【日時】 2024年1月6日(土) 午前9時30分〜11時30分 + 食事会

【実会場】 横浜市山内地区センター 会議室1
  東急田園都市線・横浜市営地下鉄 あざみ野駅徒歩3分
  (横浜市青葉区あざみ野2丁目3−2 山内図書館と同じ建物で別の入口です)
  ※案内表示は「フミックス」です。

【Zoomミーティング】 ID等は申込まれた方に追ってお知らせします。

【参加費】 実会場の場合100円 + 食事会1700円程度(収入による増減あり)

【申込】 naoki(アット)idemitsu.info (出光直樹@横浜市立大学) まで、お名前・ご所属・参加形態(会場かZoomか)をお知らせください。
 http://n-idemitsu.seesaa.net/category/25588543-1.html

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2024年01月01日

2025年の壁

 昨年11月末「第18回世界デジタル政府ランキング」が発表された。早稲田大学総合研究機構電子政府・自治体研究所が、デジタル先進国66か国・地域を対象として、デジタル政府の進捗度を多角的に評価したものだ。分析は「デジタル・インフラ整備」「行財政最適化」「オープン政府データ・DX」をはじめとした10指標で行われ、日本は、国民視点のデジタル化、並びに行財政改革推進に十分な進捗がみられないとして11位の評価となっている(2022年度の国連経済社会局の世界電子政府ラインキングでは14位)。また、デジタル・ガバナンスの強化、中央官庁の縦割り行政の打破、自治体間デジタル格差、国民中心のデジタル化の実装など多くの課題も示されている。

 昨年12月20日、政府はデジタル行財政改革会議の「中間とりまとめ」において、教育現場におけるファックス利用や押印を2025年までに廃止する方針を示した。他にも、「生成AIを校務で活用する学校を2025年までに50%」「クラウド環境での校務DXを徹底している学校を2026年までに100%」にするなど「教育DXに係るKPIの方向性」が示されている。裏を返せば、学校現場では、コロナ禍を経ても、いまだに「紙ベース」の業務が続けられていると言える。コロナ禍以降、職場で大きく変わったことといえば、Web会議やテレワークの一部浸透くらいだ。部署間の差はあるだろうが、過度な押印や紙を前提とした規程や業務プロセスに大きな変化は見られない。各部署の基幹システムが異なるため、円滑な連携は課題のまま残っている。

 個々の教職員は真摯に業務に取り組み、求められている役割をこなそうと懸命だ。しかし、当然だが業務分掌には、デジタル化やDX、RPA、Chat-GPTの活用は記載されていない。各自が自律的に新たな課題に取り組めることができればよいが、部局をまたぐ基盤的な整備を行う際に、個人の力量に期待するだけでは、目に見える成果を出すのは難しい。国が異例の速さでデジタル庁を設置したように、責任主体となる組織を新設し、部署間のやりとりを円滑に行う仕組みを構築して、組織全体が効率的なサービスを実施できるような取り組みが求められる。

 大学にも、国と同様の課題があてはまる。経産省が、2018年に発表した「DXレポート」では、企業のDX推進が遅れた場合、競争率が低下し、2025年以降、最大年12兆円の経済損失が生じると予測されている。これは「2025年の崖」と呼ばれているが、もう目前だ。上述のランキングでも、日本への提言の一つとして、「積極的かつ最適なデジタル投資」が挙げられている。民間と比べ、大学では周回遅れが生じていると思われるが、本当に手遅れになる前に、せめて後発のメリットを生かして、対策を講じたい。

(佐藤 琢磨)

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タグ:佐藤 琢磨
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