2024年06月22日

FMICS 6月例会(第775回例会) 国公私立大学の入学定員数から考える 〜 生徒一人ひとりのための進学指導とは 〜

title1.jpg首都圏(1都3県)を除き、ほとんどの進学校では、国公立大学進学を目指した進路指導が行われています。しかし、国公立大学の入学定員は、大学一覧(2022年度版)を見ると12万9,020人と全大学の20%に過ぎません。

 果たしてこのような進路指導のあり方は、量的バランスから見て妥当なのでしょうか。

 学校基本調査(2023年度確定値)で算出した、都道府県別の国公立大学進学者数、進学率、地域差など、ご参加の方々の放談のための情報をご提供します。

【日時】 2024年6月22日(土)
   研究会 20:00〜22:00(Breakoutsession 含む)
   茶話会 22:10〜

【使用媒体】 Zoomミーティング

【テーマ】 国公私立大学の入学定員数から考える
   〜生徒一人ひとりのための進学指導とは〜


【問題提起】 神戸 悟 (大学入試リサーチャー)

【コメント】
 新藤 洋一 (福島大学 アドミッションセンター副センター長・特任教授)
 中根 正義 (芝浦工業大学柏中学高等学校 校長)
 出光 直樹 (横浜市立大学 アドミッション課専門職学務准教授)
 齊藤 真希穂 (多摩大学附属聖ヶ丘高等学校 2年)
 佐藤 希海 (湘南工科大学 工学部1年)

【参加費】 年会費完納者:無料、社会人:1,000円、学生:無料
 ●ゆうちょ銀行振替口座(旧 郵便振替口座) 00170-9-132915 
  加入者名:高等教育問題研究会
 ●三井住友銀行 飯田橋支店(888) 普通 5114947
  加入者名:コウトウキョウイクモンダイケンキュウカイ
 ●PayPal(振込手数料無料)
  振込先アドレス: fmics1981(アット)gmail.com 

【申込&問い合わせ先】 aayoneda(アット)yahoo.co.jp 担当:米田 敬子
 参加定員 40名
 申込締切 2024年6月21日(金)
*お名前、ご所属、連絡方法、本月例会を何によってお知りになられたかをお知らせください。
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。

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2024年06月21日

FMICS BOOK PARTY 55-374 『「利他」とは何か』

「FMICS BOOK PARTY」は、本を読んで=INPUT、人に伝えて=OUTPUT、理解を深めあう「安全な場」です。仲間とともに一冊の本を上下左右前後斜めに読むことの楽しさを共有します。この2時間で、あなたは心身ともに元気元気元気いっぱいになります。

【開催日時】 2024年6月21日(金)午後9時〜11時
【使用媒体】 Zoomミーティング

【指定図書】 伊藤 亜紗(編) 『「利他」とは何か』  


【推薦者】 福井 正人 (茨城県立つくば特別支援学校教諭 / 作家 /ミュージシャン)
【参加費】 無料
【申込先】 aayoneda(アット)yahoo.co.jp 米田 敬子
【参加定員】 15名
【申込締切】 2024年6月20日(木)
【事前課題】
  1. 自己紹介 400字以内

  2. 『「利他」とは何か』を読んだ直後の正直な感想を一文で表してください。

  3. 『「利他」とは何か』の帯のポップコピーを考えてください。

  4. 読み聞かせをしたいと思う3箇所を選んでください。

  5. あなたのお薦めの一冊の本をご紹介ください。

  6. それぞれの論のなかで最も印象の残った論を挙げて、その理由をおしえて下さい。
    どのような論が挙げられるか、その理由を含めて、夫婦共々楽しみです。
    つれあいは(←パートナーが言うのもなんですが、案外冷静な性格です。にもかかわらず‥)この論は「なぜ???」とかなりエキサイトしておりました。

【これからの推薦者】 
■2024年7月 海沼 恭史 (早稲田大学大学院)
■2024年8月 白銀 泰 (朝日新聞社)
■2024年9月 古山 由希子 (専業主婦)
■2024年10月 今野 裕子 (東京家政大学)
■2024年11月 田由 希子 (派遣社員)
■2024年12月 米田 敬子 (文教大学)

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タグ:福井 正人
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2024年06月15日

出光ゼミ 125

egg2.gifこの勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者がそれぞれにネタ(話題)を持ち寄り、みんなで議論します。

●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。ネタがなければ、近況報告だけでもOKです。

●ちびっ子連れの参加も歓迎です。

●前回5月12日(日)の参加者数は、3名。大学のキャリア支援職(教員と職員の中間職)の職務、豊田理化学研究所の「海外大学院進学支援制度」、「職場復帰支援Q&A:有給休暇で休んでいる社員に診断書の取得を指示できるか」、といった話題などが寄せられました。

★実会場とZoomミーティングの併用で実施します。

【日時】 2024年6月15日(土) 午後3時15分〜5時30分 + 食事会

【実会場】 横浜市山内地区センター 会議室2
  東急田園都市線・横浜市営地下鉄 あざみ野駅徒歩3分
  (横浜市青葉区あざみ野2丁目3−2 山内図書館と同じ建物で別の入口です)
  ※案内表示は「フミックス」です。

【Zoomミーティング】 ID等は申込まれた方に追ってお知らせします。

【参加費】 実会場の場合100円 + 食事会2000円程度(収入による増減あり)

【申込】 naoki(アット)idemitsu.info (出光直樹@横浜市立大学) まで、お名前・ご所属・参加形態(会場かZoomか)をお知らせください。
 http://n-idemitsu.seesaa.net/category/25588543-1.html

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2024年06月13日

FMICS 茶話会 LOUNGE 日日機嫌よく暮らす日と工夫

title1.jpg
 「FMICS 茶話会 LOUNGE」は、ワイワイガヤガヤ“あったかさの自己表現”をする「安全な場」です。開始時間は午後10時からです。お気軽にご参加ください。

■日時   2024年6月13日 (木)午後10時〜
■話題提供 近藤 浩 (帝塚山大学 教務課)
■テーマ  日日機嫌よく暮らす日と工夫
■メッセージ
 休日の楽しみにしていること、毎日を楽しむ工夫を話しませんか。

■問い合わせ先 米田 敬子 aayoneda(アット)yahoo.co.jp

■2024年話題提供者 
 ●7月 金成 泰宏
 ●8月 土屋 郁夫
 ●9月 田中 頌子
 ●10月 小西 英行
 ●11月 長井 美沙紀
 ●12月 平田 暁子

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タグ:近藤 浩
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2024年06月05日

英国大学キャンパス見学(中編)

 前回に続き、「英国大学キャンパス見学」をお届けする。オックスフォード大学の見学後、ケンブリッジ大学を訪ねた。街の中心を流れるケム川に多くの橋ができたことから、この地域を「ケンブリッジ」と呼ぶようになったという。ケンブリッジ大学は1209年、オックスフォード大学から逃れてきた学者達によってその礎が築かれたと言われる。そのせいか、大学の仕組みや街の雰囲気、外見まで非常に似ている。訪れた複数のカレッジが共通して醸し出す荘厳な空気までそっくりだ。卒業生には、アイザック・ニュートンやチャールズ・ダーウィンをはじめ、歴史に名を馳せる著名人も少なくない。

 両大学に通じる教育の特徴として、教授と学生数名で行われる「個人授業」があげられる。オックスフォードではチュートリアル、ケンブリッジではスーパービジョンと呼ばれる。前者の例を見てみたい。学生は、課題と文献を示され、授業の前までにエッセイ(小論文)を提出する。授業ではこれを基にした対話を通じ、考え方や文章の組み立て等について指導を受け、次回の課題が出される。これが、8週間(×3学期)繰り返される。この「読み書き対話」という過程を通して圧倒的な思考力を身につけることができるという。なお、卒業するためには、最終学年に行われる最終試験に合格することが条件となる。学位は「ファーストクラスデグリー」から「パスデグリー」までの5段階でランク付けされる。学生の「自律」や
「主体性」を前提とした「学ばなければ卒業できない仕組み」が構造的に担保されている。

 もちろん、900年以上の歴史を持つ「特殊な」オックスフォード大学の真似をするには無理がある。しかし、手間のかかる方法を守り続けてきた背景には、その歴史を支える確固たる理念があるだろう。

 オックスフォード大学で教鞭をとっている苅谷氏は、以下のように述べている。「チュートリアルによる教授・学習のスタイルは、まさに大学における徒弟的な訓練の場にほかならない。《中略》教授と学生との個別指導の場は、文献の読み方、文章の書き方、議論のしかたをしつける過程そのものである。」

 さらに「そこでは、知己の伝達や理解だけに留まらず、そこで得られた知識をどのように組み替えるかという議論の方法=技(アーツ)が教えられる。まさに、知の再生産と生産のためのスキルが養成される「学問する」過程がチュートリアルである。それゆえ、チュートリアルを担当する教授は、知の再生産と生産とにともに関わる研究者(学者)があたらなければならない。」とも述べている(苅谷剛彦『イギリスの大学・ニッポンの大学』,中央公論新社,2012,P 170)。

 上記のような授業は、今や多くの大学で現実的ではないかもしれない。しかし「大学とは何をするところか」という問いに対する真っ当な答えの一つは、ここにあるのではないだろうか。

(佐藤 琢磨)

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タグ:佐藤 琢磨
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アドミッションというお仕事

 個人的な話題で本当に恐縮至極なのだが,3月にアドミッション専門職に係る専門書の1パートを担当させて頂けた。まもなく還暦を迎える私にとっては初めてISBN付きの書籍。依頼を受けてから半年間,業務の合間を縫ってストーリーを組み立て先行研究を調べ,業界関係者に取材を求め,推敲を重ね,某先生からの朱入れに凹み,仕上げは某私立大学で教員をしている実弟に読んでもらい,なんとか校了まで漕ぎ着けた20頁。

 発刊された時の喜びは一入である。私以外の著者もこの業界では著名な先生方であり,そこに加えて頂けたことだけでも感謝感激雨あられ。これで少しは学内の評価も向上してくれるだろうと勝手な妄想を膨らませていたら現実はシビアなものであった。こうした専門書の類はほとんど流通しておらず,同業のほんの僅かな方々が目にする程度である。全く評価されないわけではないが,「ほぅ!それは良かったですね」で終了。

 この業界で評価されるのは,「大学入試研究ジャーナル」のような筋のいいジャーナルに査読付き論文の「原著」で掲載され,かつ,多くの引用を得ることである。先週行われた第19回 全国大学入学者選抜研究連絡協議会大会は,まさに私が棲む業界の全国大会であり,予稿集を確認すると参加している同業の皆さんの「原著」への並々ならぬ熱意が伝わってくる。

 小職も自身のテーマである「探究学習と高大接続(入学者選抜)」を題材に「研究会」で発表を行なったものの,リアクションはシビアの一言。司会進行の先生から「高大接続への並々ならぬ先生の情熱を感じました」というコメントを頂けたのがせめてもの収穫という状況。傷心で凹む間も休む間もなく,県内の高校で生徒向けの進路講演を行なった。これからの日本を担う高校生たちに,自学の宣伝はさておき,「VUCAな時代」に明るい将来を自ら築くことの重要性,そしてそのためには「学ぶこと」が必要であること,即ち自分だけでなく他人を扶けるためには「そのための力」を身につけることが重要であることを説いた(本音で語った)。数名の女子生徒が目を輝かせて聞き入ってくれて,必死にメモを取ってくれていた。会の終了後には個別の質問だけでなく自分の「想い」を語ってくれた生徒がいた。アドミッション部門は高大接続部門。研究ももちろん重要だが,アドミッションオフィサーとして,高大接続部門を担当する者として,高校生や高校教員たちと将来を語り,大学教育を語り,成長の意味を語る。そしてそんなコミュニケーションから次代を担う若い世代が何かに気づき夢を持ってくれたら,それこそ仕事冥利に尽きるというもの。論文がナンボのもんじゃい!高大接続改革は現場で起きているんだ!と逃げ口上を添えて終わりにしたい。

(新藤 洋一)

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