2024年08月24日

FMICS 8月例会(第777回例会) 探究世代入学に際して大学が必要な心構え

title1.jpg探究学習は、深い溝がある初中と高等教育を繋ぐ極めて効果的なミッション・パッション・アクションです。

 先日、文部科学省が「大学入学者選抜における総合型選抜の導入効果に関する調査研究」を公表しました。良きアクションであると評価しつつも、課題もたくさんあることを示しています。

 8月4日(日)、芝浦工大柏高校「探究workshop2024 今さら聞けない『探究のことはじめ』」に参加しました。ご参加の皆さまから;
・大学・高校ともに互いのことがわかっていない。お互い相互理解をもっとすべきである。
・学生は生徒と対話して欲しい。生徒が質問しやすいようにして欲しい。
等々の貴重な意見がありました。

 FMICS8月例会、大学側からのチェックはありそうでなかなかありません。期待度200%。勿論、ブレイクアウトセッションも楽しみです。

【日時】 2024年8月24日(土)
   研究会 20:00〜22:00(Breakoutsession 含む)
   茶話会 22:10〜

【使用媒体】 Zoomミーティング

【テーマ】 探求学習・高校と大学をつなぐ可能性を考える PART2
   〜 探究世代入学に際して大学が必要な心構え 〜


【趣旨説明】
 高橋 真義 (桜美林大学名誉教授/日本アクティブ・ラーニング学会チャレンジ教育部会座長)
【主張】
 飯山 晴信 (武蔵野大学 大学入試部長)
【報告】
 高原 幸治 (桜美林大学 入学部長・学長補佐)
 森下 覚 (東京都市大学 企画部大学運営課)
【学びの主役の一言】
 牛込 將晟 (多摩大学 経営情報学部3年)
 佐藤 希海 (湘南工科大学 工学部1年)
【総括】
 出光 直樹 (横浜市立大学 アドミッション課専門職・学務准教授)

【参加費】 年会費完納者:無料、社会人:1,000円、学生:無料
 ●ゆうちょ銀行振替口座(旧 郵便振替口座) 00170-9-132915 
  加入者名:高等教育問題研究会
 ●三井住友銀行 飯田橋支店(888) 普通 5114947
  加入者名:コウトウキョウイクモンダイケンキュウカイ
 ●PayPal(振込手数料無料)
  振込先アドレス: fmics1981(アット)gmail.com 

【申込&問い合わせ先】 aayoneda(アット)yahoo.co.jp 担当:米田 敬子
 参加定員 40名
 申込締切 2024年8月23日(金)
*お名前、ご所属、連絡方法、本月例会を何によってお知りになられたかをお知らせください。
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。

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出光ゼミ 127

egg2.gifこの勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者がそれぞれにネタ(話題)を持ち寄り、みんなで議論します。

●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。ネタがなければ、近況報告だけでもOKです。また、ちびっ子連れの参加も歓迎です。

●前回7月27日(土)の参加者数は対面&オンラインで5名。保育のICT化、大学における子育て支援、地方の高校生に対する補助金を活用した総合型選抜支援塾の可能性、といった話題などが寄せられました。

★実会場とZoomミーティングの併用で実施します。

【日時】 2024年8月24日(土) 午前9時30分〜11時30分 + 食事会

【実会場】 横浜市山内地区センター 会議室3A
  東急田園都市線・横浜市営地下鉄 あざみ野駅徒歩3分
  (横浜市青葉区あざみ野2丁目3−2 山内図書館と同じ建物で別の入口です)
  ※案内表示は「フミックス」です。

【Zoomミーティング】 ID等は申込まれた方に追ってお知らせします。

【参加費】 実会場の場合100円 + 食事会2000円程度(収入による増減あり)

【申込】 naoki(アット)idemitsu.info (出光直樹@横浜市立大学) まで、お名前・ご所属・参加形態(会場かZoomか)をお知らせください。
 http://n-idemitsu.seesaa.net/category/25588543-1.html

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2024年08月23日

FMICS BOOK PARTY 57-376 鶴見 俊輔 『ことばを求めて2 対話: 生きる足場をどこに築くか』

「FMICS BOOK PARTY」は、本を読んで=INPUT、人に伝えて=OUTPUT、理解を深めあう「安全な場」です。仲間とともに一冊の本を上下左右前後斜めに読むことの楽しさを共有します。この2時間で、あなたは心身ともに元気元気元気いっぱいになります。

【開催日時】 2024年8月23日(金)午後9時〜11時
【使用媒体】 Zoomミーティング

【指定図書】 鶴見 俊輔 『ことばを求めて2 対話: 生きる足場をどこに築くか』  


【推薦者】 白銀 泰 (朝日新聞社 NIE事務局)
【参加費】 無料
【申込先】 aayoneda(アット)yahoo.co.jp 米田 敬子
【参加定員】 15名
【申込締切】 2024年8月22日(木)
【事前課題】
  1. 自己紹介 400字以内

  2. 『対話: 生きる足場をどこに築くか』を読んだ直後の正直な感想を一文で表してください。

  3. 『対話: 生きる足場をどこに築くか』の帯のポップコピーを考えてください。

  4. 本書を読んで最も胸に響いた一節、もしくは「名言」「金言」にあたると感じた一節をご紹介ください。

  5. あなたのお薦めの一冊の本をご紹介ください。

  6. コラムニストの上原隆は、鶴見俊輔の思想について「やさしい文章で、気楽に読めて、読んでいるといつの間にか自分の態度に浸透してきて、自分とつき合うのが上手になる思想」と評しました。この評が最もよく得心できる対話(対談)を本書から選び、そう感じた理由を教えてください。

【これからの推薦者】
■2024年9月 古山 由希子 (専業主婦)
■2024年10月 今野 裕子 (東京家政大学)
■2024年11月 田由 希子 (派遣社員)
■2024年12月 米田 敬子 (文教大学)

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2024年08月20日

FMICS 茶話会 LOUNGE あなたの歴を語りましょう。

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 「FMICS 茶話会 LOUNGE」は、ワイワイガヤガヤ“あったかさの自己表現”をする「安全な場」です。開始時間は午後10時からです。お気軽にご参加ください。

■日時   2024年8月20日(火)午後10時〜
■話題提供 土屋 郁夫
■テーマ  あなたの歴を語りましょう。
■メッセージ
 自分にまつわる歴を10分程度で語りましょう。この時期、オリンピックや高校野球などスポーツ真っ盛りですね。私は55歳まで草野球を続けていました。今回、初めてFMICS裏巻頭言を執筆して気づいたのは、自分が小学生の頃に作文が苦手だったという歴です。皆様からの苦労歴やあっぱれ歴など、ご自由に披露していただきたく思います。なお、騙りや創作は御法度でお願いします。

■問い合わせ先 米田 敬子 aayoneda(アット)yahoo.co.jp

■2024年話題提供者
 ●9月 田中 頌子
 ●10月 小西 英行
 ●11月 長井 美沙紀
 ●12月 平田 暁子

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2024年08月13日

“色”の正体

 先日、たわいもないことがきっかけで「虹は、いくつの色からできていて、色はどんな順番に並んでいるか」という話題になった。少し調べてみると、「色」について、実は知らないことが多いことに驚いた。常識のようだが、あまり詳しく知られていない(と思われる)「色」の世界。興味深いと感じた話をいくつか紹介したい。

 そもそも「色」とは何か。その最も重要な条件は「光」だ。物体が光を反射し、目を通して、脳が「色」を認識しているという。そのため、光の届かない真っ暗な部屋では、色を認識できない。光には、紫から赤までの波長の異なる「色の帯」(スペクトル)が含まれており、「可視光線」と呼ばれている(人間が見ることができる光)。

 「色の帯」であるスペクトルは、波長が長い順に、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫で構成されている。波長が長い640-780ナノメートルの光は「赤」に、短い380-430ナノメートルの波長は「青っぽい紫」に見える。例えば、リンゴに光が当たっている状態では、リンゴは特定の光(赤の波長)を跳ね返し、残りの光を吸収する。跳ね返された光の波長は、網膜にある「錐体」という視細胞によって特定され、信号が脳に送られる。信号を受けた脳が、その波長の色を認識する、といった具合だ。リンゴは波長が長めの赤色を、ブドウは短めの紫を跳ね返す。そのため、リンゴは赤、ブドウは紫に「見える」という。もともと物体に色はついていない。

 鳥類にはこの錐体が4つあり、人間には見えない「紫外線」を見ることができる。雌雄を区別したり餌を探したりすることに利用しているそうだ。また、色を感じ、見分ける力である「色覚」は、人種や個人、年齢、性別によって多様だ。1型から3型色覚に分けられているが、まれに4型の色覚を持っている人も確認されており、一説には通常の100倍もの色がみえるとも言われている。

 ところで、冒頭の答えは「7色」である。ただし、米国や英国では6色、ドイツでは5色、と言われ、4色や3色の地域もあるという。同じモノを見ていても人間の「認識」は異なる。ややこしいのは、他人の目を借りて「確認」ができないことだ。ということは、同じ物体を見て「赤」だ、という共通の言葉で理解しあうけれども、実は、もう一人は「別な色」の物体をみて「赤」だと言っているケースを否定できない。

 私たちは普段、「眼」で見える物にかなり頼っているのかもしれない。「百聞は一見に如かず」と言われるように、自分の目で確かめることの重要性は広く知られている。しかし、自身の眼で見ているものさえも「絶対」とは言い切れないようだ。「かんじんなことは、目に見えないんだよ」というあのキツネのフレーズも思い出される。他者とコミュニケーションをする際は、「想像力」を駆使し、謙虚な姿勢で臨むくらいがちょうどいいのかもしれない。

(佐藤 琢磨)

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タグ:佐藤 琢磨
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地方都市の大学事情 その1

 地方都市の大学事情をご存知でしょうか?

 私の居住する新潟県上越地方を例に、少し様子を探ってみましょう。

1.地方の広さと大学数のアンバランス
 新潟県は全国5位の面積があり、4つの「地方」(上越・中越・下越・佐渡)に分けられることが多いです。上越地方には上越市・妙高市・糸魚川市の3つの市が含まれます。上越地方の面積は2,165㎢であり、これは大阪府(1,905㎢)と東京都(2,199㎢)の平均面積2,052㎢と比較すると5%ほど広いことがわかります。

 上越地方の大学は2つだけです。上越教育大学(1978年10月開学)と新潟県立看護大学(1994年看護短期大学として開設、2002年大学へ昇格)であり、いずれも上越市内に立地しています。

 比較として、東京都八王子市は面積が186㎢(東京都で2番目の広さ)のなかに21の大学・短大・高専があります。また、佐賀県は2,439㎢の面積のなかに2つの大学と2つの短大があります。

2.地方に居住して
 私は1991年に東京方面から上越地方に転居して転職しました。通勤は自家用車で、仕事での移動もほとんど社有車を使用。当時の北陸自動車道(高速道路)は上越から富山まで26箇所のトンネルに暫定2車線区間もあり、運転は怖かったです。北陸新幹線は影も形もありませんでした。

 その後の30年間に道路事情は改善され、新幹線も長野から金沢・敦賀へと延伸されて、日本海側の地方もようやく首都圏が近くなりました。反面で、ストロー効果による地方からの若年層人口流出の加速も懸念されています。

 そもそも、明治時代から近代化を推進するための東京への一極集中政策によって、地方は優秀な人材の供給源となっていました。

3.「地方大学」関係者はいかなる道を歩むか
 上越教育大学は2018年10月に創立40周年記念式典と記念講演会を行いました。国立情報学研究所の新井紀子氏による講演「AIが大学入試を突破する時代の社会変化」には私も参加しました。遠方からの参加者も多く、地方大学でも人が呼べるのかと少し驚いたことを覚えています。

 新潟県立看護大学は2022年度から「新潟学」という講義科目で「地域への愛着と誇りを持ち、全国的・世界的な視点から地域の存在意義を広く発信する力を養う」ことを到達目標としています。

 私は縁あって上越教育大学の教職大学院で学び、2024年3月に教職修士(専門職)の学位を取得しました。COVID-19による社会の混乱と「オンライン教育の質」の問題も経験しつつ、大学関係者の歩むべき道を探り続けてきました。真の「学修者本位の教育」が求められる時代だと認識しています。

(補足)非営利組織の経営についても詳しく研究したドラッカーは、教え子60人ほどへの電話インタビューを欠かさなかったと述べています。現役教員の皆様はどうされていますか?

(土屋 郁夫)

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タグ:土屋 郁夫
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