2024年11月30日

FMICS 11月例会(第780回例会) 『人口減少』を我がこととして考える 〜 『人口減少』をさまざまな視点から検討し大局観を育てよう

title1.jpg問題提起をしていただく奥津利継さまからのメッセージです。
 FMICSでは昨年秋に、“少子化で2040年に大学定員の2割が余る”予測を基に議論をしました。
 その対応さえ簡単ではないのですが、2040年頃までに少子化が止まって人口が安定するわけではなく、その先もずっと人口は減り続けるのです。大学だけでなく社会全体は様々な影響を受け、今は普通だと思っていることも、普通ではなくなってしまうことも多々ありそうです。
 今回は大学関連に限定せず、社会全体への影響と対応策を考え、議論することで大局観を育てて
頂きたいと思います。私からの問題提起では、出生数推移や人口予測、縮小した人口に対応するための「2050年国土のグランドデザイン」、(50年・100年先の)「選択する未来(内閣府)」、これまでの少子化対策費と効果が出ない現状、原因と考えられる一部の情報などをご提供します。
 当然、「何故、うまく行かないのか?」と疑問を持たれるようになると思いますので、ご提示した情報に加えて、ご自身の引出しに入っている”社会の慣習”や”自分自身の考え方”など様々な情報を取り出して、原因や対策についてのご自身の考えを整理し、活発な議論をして頂きたいと思います。
 以下の2つの資料を事前にご覧になっておいてください。
「選択する未来」委員会報告 子ども向けダイジェスト版(2015年秋)
「国土のグランドデザイン2050」パンフレット(2014年)

 FMICSは「安全な他流試合の場」です。
 皆さまには、お仲間、特に生徒・学生さんをお誘いください。

【日時】 2024年11月30日 (土)
   研究会 20:00〜22:00(Breakoutsession 含む)
   茶話会 22:10〜

【テーマ】 『人口減少』を我がこととして考える
   〜 『人口減少』をさまざまな視点から検討し大局観を育てよう 〜


【問題提起】
 奥津 利継 ((株)FOR 代表取締役)

【事例報告】
■大学業界は18年間不況確定業界
 長堀 一之 (北翔大学 教職センター)
■少子化で先生が激務になる? 教育の今後を予測する
 団野 和貴 (富士ソフト株式会社)
■人口減少社会を見据えた人材育成について考える
 菊地 勇二 (文部科学省 高等教育参事官局補佐・留学生交流室補佐)
■高校生に人口減少の授業をしてみた
 出岡 由宇 (多摩大学附属聖ヶ丘高校 教諭)

【学びの主役の一言】
 鳥居 悠吾 (湘南工科大学 工学部3年)
 牛込 將晟 (多摩大学 経営情報学部3年)

【参加費】 年会費完納者:無料、社会人:1,000円、学生:無料
 ●ゆうちょ銀行振替口座(旧 郵便振替口座) 00170-9-132915 
  加入者名:高等教育問題研究会
 ●三井住友銀行 飯田橋支店(888) 普通 5114947
  加入者名:コウトウキョウイクモンダイケンキュウカイ
 ●PayPal(振込手数料無料)
  振込先アドレス: fmics1981(アット)gmail.com 

【申込&問い合わせ先】 aayoneda(アット)yahoo.co.jp 担当:米田 敬子
 参加定員 40名
 申込締切 2024年11月29日(金)
*お名前、ご所属、連絡方法、本月例会を何によってお知りになられたかをお知らせください。
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。

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2024年11月26日

FMICS BOOK PARTY 60-379 須賀 敦子『ミラノ霧の風景』

「FMICS BOOK PARTY」は、本を読んで=INPUT、人に伝えて=OUTPUT、理解を深めあう「安全な場」です。仲間とともに一冊の本を上下左右前後斜めに読むことの楽しさを共有します。この2時間で、あなたは心身ともに元気元気元気いっぱいになります。

【開催日時】 2024年11月26日(火) 午後9時〜11時
【使用媒体】 Zoomミーティング

【指定図書】 須賀 敦子『ミラノ霧の風景』  


【推薦者】 田由 希子 (派遣社員)
【参加費】 無料
【申込先】 aayoneda(アット)yahoo.co.jp 米田 敬子
【参加定員】 15名
【申込締切】 2024年11月25日(月)
【事前課題】
  1. 自己紹介 400字以内

  2. 『ミラノ霧の風景』を読んだ直後の正直な感想を一文で表してください。

  3. 『ミラノ霧の風景』の帯のポップコピーを考えてください。

  4. 本書を読んで最も胸に響いた一節を1〜3本ご紹介ください。

  5. あなたのお薦めの一冊の本をご紹介ください。

  6. 須賀敦子さんにとってのミラノの霧とそこでの生活のように、あなたにとって忘れられない情景や景色、出来事の思い出を400字程度でエッセイにしてください。

【これからの推薦者】
■2024年12月 米田 敬子 (文教大学)

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タグ:田由 希子
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2024年11月24日

出光ゼミ 130

egg2.gifこの勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者がそれぞれにネタ(話題)を持ち寄り、みんなで議論します。

●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。ネタがなければ、近況報告だけでもOKです。また、ちびっ子連れの参加も歓迎です。

★実会場とZoomミーティングの併用で実施します。

【日時】 2024年11月24日(日) 午後3時15分〜4時45分 + 食事会

【実会場】 横浜市山内地区センター 会議室1
  東急田園都市線・横浜市営地下鉄 あざみ野駅徒歩3分
  (横浜市青葉区あざみ野2丁目3−2 山内図書館と同じ建物で別の入口です)
  ※案内表示は「フミックス」です。

【Zoomミーティング】 ID等は申込まれた方に追ってお知らせします。

【参加費】 実会場の場合100円 + 食事会2000円程度(収入による増減あり)

【申込】 naoki(アット)idemitsu.info (出光直樹@横浜市立大学) まで、お名前・ご所属・参加形態(会場かZoomか)をお知らせください。
 http://n-idemitsu.seesaa.net/category/25588543-1.html

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2024年11月19日

FMICS 茶話会 LOUNGE 忙しさ

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 「FMICS 茶話会 LOUNGE」は、ワイワイガヤガヤ“あったかさの自己表現”をする「安全な場」です。開始時間は午後10時からです。お気軽にご参加ください。

■日時   2024年11月19日(火)午後10時〜
■話題提供 長井 美沙希 (東洋大学 学生・職員)
■テーマ  忙しさ
■コメント 今が「人生の忙しさ」のピークではないか、と思っている長井です。
 今回の茶話会では、今までの人生で1番忙しかった時のことについて、皆さまとお話ししたいなと思います。
 個人的には、どのように忙しさを乗り越えたのかや、その時の息抜きの方法などを、特にお聞きしたいです。
 皆さまとお話しできることを楽しみにしています。

■問い合わせ先 米田 敬子 aayoneda(アット)yahoo.co.jp

■2024年話題提供者
 ●12月 平田 暁子

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2024年11月13日

未知との遭遇

 「大人が学ばない国」の第一位は・・・「日本」である。パーソル総合研究所の調査によると、学習・自己啓発活動を「とくに何も行っていない」とする就業者が52.6%で、18ヵ国・地域の中で最も高い。(グローバル就業実態・成長意識調査−はたらくWell-beingの国際比較)。人生が教育・仕事・引退の3つのステージだとすれば、社会人として過ごす40年ほどの時間は最も長い。未知との遭遇がきっかけとなり、人は何かしらを学び、人生はより豊かになっていく。その中心となる時期に「何も行っていない」のは、もったいないように思う。

 振り返ってみると、親からは「今、頑張って勉強しないと後で苦労する」とよく言われた。深く考えたことはないが「後」とはいつだろうか。それは、すでに「今」なのだろう。

 そんなことを思い「これから先」と「今」をどう生きようか妄想してみた。あれこれ考えたが、まずは「“やりたいこと”と“やってみたいこと”をやってみる」ことにした。特に「いつかは・・」「退職したら・・」などと、漠然と先延ばししていることから手を付けたい。問題は、時間管理だ。シンプルに2つのルールを決めた。「仕事と同時進行で取り組む」ことと「あきらめる」ことである。

 一つ目は、「同時進行」だ。やってみたい事や、やりたいことについて、少しでもいいから毎日手を付ける。読みたい本があれば、10分でも本を開き、行ってみたい場所があれば週末や連休に訪れる。「この仕事が落ち着いてから」などと「先送り」はしない。小さい単位に分け、仕事や家事・育児と同時並行で行う。慣れるまで時間はかかるが「充てる時間をあらかじめ決めておく」のがポイントだ。

 二つ目は、「割り切る」ことだ。「やりたいこと」に時間を割く分、代わりに「できなくなること」が生じる。何を引き換えにするのかを決めておくことが大事だ。例えば、仕事では、「100%」にこだわらない。そのために、あらかじめ達成ラインと充てる時間を設定しておく。時間に余裕があれば踏み込み、いっぱいなら手を引く。ついつい完璧に仕上げたくなるが、深追いせずに手を止めることがポイントだ。

 これまで漠然と時間を「縦」方向にとらえていた。一つのことにどっぷりとあるだけの時間を費やし、終えた後に、次のチャレンジに進むといった「単線的なイメージ」である。教育・仕事・引退という人生も「直線的」だと言えるだろう。これを機に「横」に並べて少しずつ同時に進める方法を試してみたい。新たに、時間の使い方や、それに伴う自己コントロールのスキルを学ぶ必要もあるだろう。

 人生100年時代と言われているが、厚労省によると健康寿命は69歳から74歳だという。毎日を「楽しむ」ことのできるマインドやスキルを身に付けること。そんな日々が積み重なることによって、人生は一層面白くなっていくような気がする。

(佐藤 琢磨)

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タグ:佐藤 琢磨
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人口減少の時代の分岐点

 先日、某社営業の案内で入学前教育やリメディアル教育のためのeラーニング教材を体験した。長らく小中学生向けの“一人ひとりに適した学習”を可能とするeラーニングドリルを提供している会社で“5教科の「基礎・基本」を効率よく学び直せる”が売りとのことだが、間違えた設問には、丁寧な解説もあり、基礎的な知識を学ぶにはよくできた教材だと感じた。

 某小説で、未来の学校は、教室には通うが、生徒は個々の机の端末でeラーニング教材に取り組み、教員は、座学授業などは行わず演習授業などで生徒の理解度を確認し指導する授業に専念するという。教育を希望する生徒の数に比して、教鞭をとれる教員が少ないから、という小説の設定からだが、現在の教員の“なり手不足”による教員不足、従来に比べ多様な生徒・学生を教えなくてはならない教育現場を考えると、ある程度までの教育の大部分は、eラーニング教材による一人ひとりに適した学習として「基礎・基本」を効率よく学ぶように置き換え、教員は教員にしか指導できない演習、実験、実技などの授業や探求学習などに特化するというような近未来もあるのかもしれない。

 一方、10月22日の読売新聞の朝刊に、再考デジタル教育『教科書「紙」に回帰』との大見出しで、IT先進国のスウェーデンの報告が掲載された。2006年には、学習用端末の「1人1台」配備が始まり、教科書を含めデジタル教材への移行が進んだが、昨年、学習への悪影響があるとして、紙の教科書や手書きを重視する「脱デジタル」に大きく舵を切った。端末使用前提の授業だと、子どもたちの集中力が続かない、考えが深まらない、長文の読み書きができない等の弊害が大きかった。今は端末を「効果的な場面」でだけ、月に計1時間程度使うのみに変わり、「紙の教科書や鉛筆を使う時間を増やしてから、集中力や考える力が伸びた」という。科学的な検証に基づく大きな政策転換で、先進国に周回遅れで学習用端末の「1人1台」配備を進めている日本にも、「このまま進めていいの?」と決して無視できない内容である。

 日本は、人口減少のスパイラルに入り、右肩上がりの成長や現状維持も霧散し、ダウンサイジングや省力化などを行った上で、どうSDGsでいう「持続可能な世界」に落ち着けるか、大きな分岐点に直面している。確かにICTやネットリテラシー、AI等の基礎知識の修得はさらに必須になってくるが、一方それらに使われず使いこなすため、また人としての成長に必要な人間力を支える「集中力や考える力」を育成することに、大きく舵を切る時が来ているのではないか。英語よりも日本語ができる、ICT活用よりも失われつつある「集中力や考える力」を身に付けるほうが重要だと思います。

(金成 泰宏)

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タグ:金成 泰宏
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