2014年07月08日

国際バカロレア入試<前編>

 先シーズンの平成26年度入試より横浜市立大学では、国際総合科学部(国際教養学系・国際都市学系・経営科学系・理学系)において「国際バカロレア入試」を新たに導入しました。これは、国際バカロレア資格を有する(見込みの)者を対象に、小論文試験と面接を課して選考を行うもので、9月中旬に出願を受け付け、10月上旬の土曜日に選考を行い、10月の下旬には合格者を発表します。実施1年目は5名が出願して3名が受験。その3名全員が合格して1名が入学しました。

 実は、新たに導入したといっても、従前から行っていた海外帰国生、外国人留学生、そして社会人を対象とする特別入試に相乗りして、新たに国際バカロレア有資格者を対象とする出願区分だけを新設したものです。小論文試験は学系毎に同一の試験問題を使って実施しています。従前より、日本国外で国際バカロレア資格を取得した者は、海外帰国生としての出願資格を有していましたが、日本国内での資格取得者の増加と認知の高まりに着目して、日本国内での資格取得者を取り込む形で出願区分を新設したのです。ちなみに先の出願者の内2名、合格者の内2名、そして1名の入学者は、日本国内の資格取得者でした。

 この国際バカロレア資格(International Baccalaureate Diploma)は、国際バカロレア機構が定めた教育課程(16歳〜19歳の年齢層を対象とした2年間のDP課程)を修了し最終試験に合格した者に授与される資格です。1968年に国際バカロレア機構が発足し、1970年に最初の最終試験が実施されたこの資格が生まれた背景には、インターナショナルスクールの卒業生に、国際的に認められる大学入学資格を与え、大学進学へのルートを確保する事がありましたが、近年はインターナショナルスクールのみならず、各国の教育制度に基づく通常の高等学校の中にも、カリキュラムの国際性と質の高さを評価して導入する事例が増えてきました。

 全世界の資格取得者は、2012年度で46,949人を数え、その内の日本人取得者は451人となっています。また日本国内には現在19校がDP課程の認定を受けており、2012年度には241人が日本国内で資格を取得しています。19校のDP課程認定校の内、多くはいわゆるインターナショナルスクールですが、学校教育法第1条に規定される学校では、2000年1月に加藤学園暁秀高等学校が初めてDP課程の認定を受け、その後2009年3月に玉川学園高等部が続き、現在は6校を数えています。

 そして、原則として英語・仏語・スペイン語が公用言語として定められていたDP課程に、一部日本語を取り入れたプログラムの認定が始められることとなり、認定校等の大幅な増加(平成30年までに200校)を目指す事が閣議決定されました。

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(出光 直樹)

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posted by fmics at 18:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 巻頭言
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