2016年04月26日

危機感からの学び

 今も余震が続いている熊本地震は、4月14日の21時26分頃に最大震度7が観測された。さらに、その28時間後の4月16日1時25分頃には、同じく熊本県熊本地方を震源とする、再び最大震度7が観測された。気象庁は同日、後者(16日未明)の地震が本震で、前者(14日)の地震は前震であったと考えられるとする見解を発表している。

 今回の地震は、私にとっては身近なものとなっていました。それは昨年4月から、長女が熊本県八代市で教員として勤務しているのです。八代市にも2度、現地の高校訪問を兼ねて行っていました。そんな矢先に熊本で大きな地震が2度もあり、市役所が崩壊している映像などを見ると心配で仕方がありませんでした。

 熊本県や八代市に何かできることはないのか。自問自答していた時に早々に南阿蘇村と菊池市がふるさと納税の仕組みを使って、見返りのないふるさと納税のサイトを立ち上げたのを知りました。私はその情報を、市役所を建て替えると発表のあった、八代市のHPから窓口にメールしました。以下がやり取りの抜粋です。4月19日、「八代には縁があるのでふるさと納税の仕組みを使って納税させてほしいです」4月20日、「皆さまからのご厚意を無駄にしないためにも、秋草様からご紹介いただきました方法で、「災害用の緊急フォーム」というものを作成し、災害支援の方が簡単にふるさと納税ができるよう、現在検討しております」4月22日、「さて、先日のメールで御案内しておりました、ふるさと納税「災害用緊急フォーム」を作成しましたのでご連絡差し上げました。ご検討のほどよろしくお願い致します。」というように地震被害の対応などで大変な時に、私から4月19日にメールが入ってからわずか3日後には対応していただけたというスピード感ある緊急対応でした。今まで市役所の仕事は、のんびりとしていて、スピード感などないと勝手に思っていましたが、危機感がある中で対応できる八代市の職員の方々の八代市と市民を守るという気概を感じました。この時、ふと思い出したのが、真義さんが閉校した短大に出向いたときに感じたというあの言葉でした。「閉校が決まってからの教職員の団結がすごかった。もう少し早く気づいていれば閉校しなくてもよかったかもしれない」という違和感のある言葉です。

 しかし、この言葉を思い出した時に、もしかして私たちの遺伝子の中に危機感の中に、何か特別な感情が沸き起こり、今まで以上の力を発揮できるようプログラムが出来ているのではないかと思いました。大学も定員割れを起こしてからV字復活した話を耳にします。だらだらと定員すれすれの状況では、大学は大きく変えられないのかもしれないと地震から学んだ気になりました。ちなみに、すぐに八代市にふるさと納税させて頂いたことは、いうまでもありません。
(秋草 誠)

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タグ:秋草 誠
posted by fmics at 18:02 | TrackBack(0) | 巻頭言
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