2017年04月27日

元気な大学創り

 最近、学生募集に苦しむ大学の方々から、相談を受けることが多くなりました。そういった事情の大学の方々との面談の中で感じたことがあります。それは、どこの大学も悩みは同じだということです。以前からの知り合いも、人づてに初めてお会いする方も、同じような悩みなのです。その方たちがいう学生が集まらない理由として挙げられるのが、「広報戦略がない」「広報担当者が勉強をしていない」「新たな企画を提案をしてもコンセンサスが得られない」「組織が上手く回らない」「上がいうことを理解してくれない」等です。最近は、相手から相談を切り出す前に、「現在、あなたの大学では上記のようなことが起きていて悩んでいるのですよね。」と具体的な話を交えながら質問をします。すると、みなさん「なぜ、わかるのですか?」と不思議そうな顔で私を見ます。種明かしをすると、まずは相談の電話が入ってくると、HPや広報関係で付き合いのある業者から情報収集します。そして、高校の進路担当の先生方に何気なく、当該大学の印象などを聞き込みします。大体、それで状況は掴めますから相手が私の前に現れた瞬間で、ほとんどのことができます。というわけで、そこからは内部と外部の対策を少しずつ気づかせながら話します。

 先ずは、入学者のエリアと対象高校の偏差値の確認です。この質問にさえ、答えられない方が大半ですので、ここは宿題とします。次に広報予算の配分がどのようになっているかです。これも明確に応えられる人は少ないです。次に、高校生との直接接触の重要性を理解していただきます。具体的には、オープンキャンパスとガイダンス状況の確認と変更点です。オープンキャンパスについては、とにかく在校生と高校生が数多く接触する機会を作ることです。ガイダンスについては、なぜガイダンスに参加できないのか、高校から呼んでもらえるようにするには、どうするのかです。

 このあたりまで、話を進めると大体自大学の進む方向が見えてくるようです。ここからは、学内事情に言及します。多くの方は、自分は一生懸命に大学を思って、頑張っているといいます。他の人たちは危機感がなく、何も考えていないというニュアンスです。しかし、ここがポイントなのです。「アナタは、学内の人たちに現状を理解してもらえるうな行動をしましたか? もし、動いたとしたら、どんな方法で動きましたか?」と質問します。ほとんどの方は、理解してもらうための行動をしていません。ここで若干アドバイスします。

 まあ、ここまで気づきを得られれば、元気になってくれて、翌日はお礼のメールが届きます。この返信には、多くの方からお礼メールを頂くが、モチベーションは3日以内に下がることを伝えます。そして、モチベーション維持のため FMICS の参加行動という言葉があればいいことも。

(秋草 誠)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:秋草 誠
posted by fmics at 18:02 | TrackBack(0) | 巻頭言
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/179644479
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック