2017年06月07日

さようなら理科館!お別れ会

 去る4月22日(土)、表題のイベントが横浜市立大学の金沢八景キャンパスで開催されました。このイベントは、1970年に竣工した「理科館」(理系の研究室が入っていた建物)が、老朽化に伴い取り壊されるに際して、卒業生や学生・教職員によびかけて開催したものです。

 私自身はこの企画の直接の担当では無かったのですが、このイベントのアイデア自体は、私の発案が担当者を通じて実を結んだものでした。本当は先月号の小欄にて様子を報告するべく、私も楽しみに参加する予定でした。しかし前日の夜に突然体調を崩して救急搬送され、命に別状はなかったものの、数日は安静を強いられていたために、このイベントへの参加はおろか、原稿掲載も見送ってしまった次第です。

 さて当日の様子は、大学のWebサイトや、Facebook内に設けられたイベントページに掲載されていますが、300人以上の方々(上は70代の方から、比較的若い卒業生の赤ちゃんまで)が集まり、機器が撤収されて空になった建物の内部を見学し、一角に設けられた落書きコーナーに思い思いのメッセージを残し、懇親会にて旧交を温められたようです。Facebook内のアルバムには多くの写真が収められていますが、研究に明け暮れた学生時代の思い出を懐かしんでいる様子が、皆さんの愛おしそうな表情から伺えます。

 古い建物を壊す際にお別れのイベントを開く、というアイデアは、以前からうすうす考えていたものです。たしかFMICSの月例会か合宿のオールナイトの議論か何かだっと思いますが、卒業生にとって自分の記憶のある建物がキャンパスから無くなってしまうと、母校という感覚が失われてしまう、というような話しがあったのが、長らく印象に残っていました。また、数年前に東京電機大学が神田から北千住に移転した際に、古い校舎(それでも高層でなかなかのものですが)を使ってアート作品の展示イベントが行われ、それを実際に見に行った事もヒントになっています。

 今回取り壊しになった「理科館」は、それこそ昼夜を問わず学生達が研究に打ち込んでいた建物です。老朽化で新しい建物に変わっていくことは不可避であるにせよ、その建物が無くなる際には、当時の関係者に呼びかけたお別れの集いを持って“供養”をし、替わりの新しい建物を紹介して行くことが事が大切だと思います。

 自分自身が参加できなかったのは、つくづく残念でありましたが、イベントが実現した事ともにうれしかったのは、普段からキャンパスツアーを手伝ってくれている現役の学生で、しかもこの建物にはあまり縁のない文系の学生も何人かこのイベントに参加して、知られざる大学の一面を楽しんでくれた事でした。

(出光 直樹)

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タグ:出光 直樹
posted by fmics at 18:04 | TrackBack(0) | 巻頭言
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