この問題をクリアしても、短大の生き残りがどうなるかという根本的な問題が残っています。私は全国に大学関係の友人がいるので、情報が入ってきますので整理すると、地方ではすでに生き残り確定の短大も出ていると思っています。これについては、立地条件や競合校などが絡み合う問題なので、一概にいうことは出来ませんが、地方のある地域では如実に表れていることを知っています。果たして、この流れは都心部だとどうなるのか、未だ見えてきませんが、事実だけを積み上げてみます。来年度、募集停止を決めた立教女学院短大の今年の入学者は、定員300名の8割強の状況だと聞きました。さすが立教女学院さんは募集停止が決定しているのに、強い募集力だなというのが本音です。この他に渋谷区にあるブランド短大も募集停止を考えているようです。都心ではこのほかにも、四大併設の短大は募集停止を考えている学校もあるようです。まさにこの状況を見ると、短大は生き残れるのかという議論が高まると思うのです。コップの水が、半分の入っているのか、半分しかないのかに似ています。高校現場の先生方と話していて、不景気で進学するのも大変だ。という一方で、最近は四大志望者が増えているという話に似ています。
この中で短大が生き残っていく、道があるのかを考えることが、学生募集の先方隊で戦っている私の仕事だと思っています。
結論は、短大進学者の数はある一定で下げ止まり、多くの四大併設短大が無くなった後までこらえ切れた短大は生き残ることが出来ます。それまで、多くの短大がマーケットから消えてなくなるのでしょう。その時に、日本私立短期大学協会が存在しているのかは、神のみぞ知るですね。
(秋草 誠)

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