奨学金返還に関するアンケート調査結果(調査日時は2017年10月26日〜11月13日)。「借入総額の認知」は、「知っている44%、だいたい知っている44%、知らない11%。「返還月額の認知」は、知っている30%、だいたい知っている48%、知らない21%」でした。
なんだか親子で重要なお金の話をしない家庭が増えたようです。以前は、自分の家の状況を察して、進学するかしないかを決めていた生徒が多かったような気がしますが、中流社会の意識が広がった結果、なんとなく子供に家計の話が出来なくなっているのが原因の一つだと思います。今でも進学率の低い高校のガイダンスで、「うちはお金がないから、進学しません」という生徒がいる一方で、公立高校の方針で進学に力を入れている学校では、家庭状況が分からないので進学することを勧める学校が多くなってきたような気もします。ですから私は、保護者には必ず伝えます。進学して卒業するまでの交通費や食費などを考えると自宅から通っていても大体学費の7割〜8割くらいの金額がかかります。四大の学費が500万円だとすると350万円〜400万円くらいは覚悟ですよ。(学費と同額という人もいます。)合計するとザックリ900万円、短大の学費は250万円前後ですから、175万円〜200万円、合計で450万円くらいです。
学費だけを借金するとしても、大学を卒業すると500万円、同じような環境の女性と結婚すると二人の借金は合わせて1,000万円、家が一軒なんとか建てられる程の金額です。ですから、高額商品を買うつもりで学校選びをして欲しいのです。
(秋草 誠)

タグ:秋草 誠
【巻頭言の最新記事】