2018年06月06日

国際バカロレア入試の新展開<前編>

 横浜市立大学では、2014年度入試に国際総合科学部(国際教養学系・国際都市学系・経営科学系・理学系)にて国際バカロレア資格を有する者を対象とする「国際バカロレア入試」を導入し、この春、この入試制度での最初の入学者が無事に卒業しました。

 この入試制度については2014年7月2014年11月の小欄でも紹介したとおり、分野ごとに同一の筆記試験問題と面接で選抜を行っていた海外帰国生・外国人留学生・社会人対象の特別入試の枠組みに、国際バカロレア資格を有する(見込み)の者を対象とする出願区分を追加したものであり、とりたてて新たな選考方法や試験問題を開発したわけではありません。また既存の海外帰国生入試の入学者の中には、海外のIB認定校で学び国際バカロレア取得を修得した者も、極少数ではありましたが含まれていました。

 ただこの制度を開始するまでは、日本国内のIB認定校に学んで国際バカロレア資格を取得した者は、在籍校が1条校であれインターナショナルスクールであれ、この特別入試の枠組みの対象ではなく、一般選抜やAO入試などで受験することは当然可能ではあるものの、それらの入試制度と国際バカロレア資格取得(とてもハードな世界統一の最終試験がある)との両立の難しさなどから、実際にそうした入試制度を受験する者は、ほぼ皆無でありました。

 2014年度に「国際バカロレア入試」という枠組みを掲げてからは、狙い通りに日本国内で国際バカロレア資格を修得した者が応募するようになり、以来今春2018年度までの国際バカロレア入試での入学者総計11名の大多数は、日本国内のIB認定校(全て1条校)の出身者となりました。年あたりの入学者数はまだ2〜3名程度ですが、2015年の統計で日本国内での国際バカロレア資格取得者数382人(うち日本人258人)なので、それでも日本の大学としては比較的多数の人数を受け入れていることになります。

 なお本学には、国際総合科学部(2019年度から国際教養学部・国際商学部・理学部に改組予定)の他に、古くからの医学部(医学科・看護学科)、そして2018年度新設のデータサイエンス学部があります。

 データサイエンス学部についても国際総合科学部と同様な仕組みによる国際バカロレア入試を実施しましたが、医学部では単純に活用できる一般選抜以外の選抜の仕組みがなかったため、国際バカロレア入試は実施していませんでした。

 しかし2019年度より、医学部医学科でも国際バカロレア入試を導入することになりました。それに際しては、他大学の方法を大いに参考にしながら、難関の医学部医学科に相応しい選抜の仕組みを考案しました。

<後編へ>
(出光 直樹)

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posted by fmics at 18:04 | TrackBack(0) | 巻頭言
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