VUACの時代、情報過多、政策過多の中で我が国の教育機関は、どこに向かうのでしょうか。軽々に背伸びをして、足下をすくわれないようするためには、何をすれば良いのか。
今月は、企業人として、保護者として、教育に深く関わっていらっしゃる野村證券の片山さんとともに、児童・生徒・学生を活き活き主役にする学校経営について、児童・生徒・学生、小中高大学関係者、保護者の皆さまと一緒に膝を交えて考えることといたします。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
■片山さんのメッセージ
入口では人口動態の変化や子どもたちのデジタル化、出口ではAIやネットの発展に伴う産業構造の変化、政策では学費無償化や学校教育法等の一部を改正する法律の成立等、学校を取り巻く環境変化のスピードがあまりにも速いことから、多くの学校関係者の方々が自らの立ち位置を確認する時間的余裕もなく日々対応に苦慮されているものと拝察しています。
一方、学校はマクロとミクロのギャップが大きく関係者が多様というコミュニティとはいえ、私はよく引き合いに出される日本の大企業や米国の大学も環境変化への対応に苦闘している点で、日本の学校とそれほど大差ないと考えています。
今回は、企業や米国の大学、私自身のコミュニティに関与した経験といった「鏡」を適宜参照し
つつネット時代の「大学学生教員職員三輪車論」の推進と学校経営に関する試論を提起させていただき、微力ながらご参加の皆様と一緒に考えてみたいと思います。
■「学生教員職員三輪車論」とは
大学のパワーアップのためには、学生・教員・職員の持てる能力を束ねた「学びの組織力」を高めることが不可欠。大学のこれからのあるべき姿を「大学学生教員職員三輪車論」として提唱している。
これまでの教員・職員論は、教員と職員を対立構造の中でとらえ、大学の主役である学生の存在を視野に入れていなかった。
「大学学生教員職員三輪車論」は、大学の主役は学生であるという考えに立ち、教員と職員は学生の可能性を引き出す学生サービスを提供する同志と位置づける。学生を前輪に、教員と職員は後輪に例える。教員は学生を教育する教育力を、職員は学生を支援する教育支援力を発揮する。教職員はパートナーシップを保ち、後輪がバランスよく回る状況を作り出せれば、前輪はこぎ手の意思により方向を定めながら前進しやすくなる。学生は自らの可能性を見つけ、努力をより成果の高いものへとする大学生活を送ることになる。
■指定図書・文献
宇都出 雅巳(2013)『いつのまにか心をひらいてしまう 絶妙な「聞き方」』PHP研究所
佐渡島 庸平(2018)『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE 〜 現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ(News Pick Book)』幻冬舎
佐藤 尚之(2018)『ファンベース』ちくま新書
【日時】 2019年7月17日(水)
受付 午後6時30分
月例会 午後7時〜9時
情報交換会 午後9時10分〜10時20分
【会場】 桜美林大学 四谷(千駄ヶ谷)キャンパス SY201教室
(JR 千駄ヶ谷駅 徒歩6分 / 地下鉄 北参道駅 徒歩5分)
【テーマ】 ネット時代の児童・生徒・学生を活き活き主役にする
「学生教員職員三輪車論」の推進と学校経営
【問題提起】 片山 英治 (野村證券 金融公共公益法人部 主任研究員/(独)大学改革支援・学位授与機構大学機関別認証評価委員会委員/特定非営利活動法人大学経営協会財務委員会委員)
【参加費】 会員1,000円 非会員2,000円 学生(会員・非会員問わず)500円
【申込先】 米田 敬子 yoneda(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。

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