燕市は発令区域との往来自粛を呼びかけていたところ、市民から「かわいそうだ。何かしてあげたい」と声が上がり、支援の動きが始まったとのこと。市民有志がお金を集め、農家からコメを買い上げて市に寄付。きゅうり、みそ、漬物は農家が提供、送料とマスク代は市が負担。同市産のコシヒカリは減農薬で「県特別栽培農産物」に認証され、もちもちして冷めても甘いという。鈴木力市長も農場で荷造りに参加、市長は「古里はいつでも帰れる温かいところ。帰省の自粛を頼むのもつらいが、言われた学生もつらいと思う」と述べた。市民有志の一人でもある農家の男性は「身土不二という言葉もある。少しくらい笑顔になってもらえれば」と話した。(毎日新聞2020年4月14日より)
市からの“仕送り”に添えられた市長のメッセージ『燕市への帰省を自粛している学生の皆さんへ』を紹介。「燕市では、5月6日までの間、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、緊急事態宣言が発令された区域から燕市への往来について自粛をお願いしています。さびしく不安な気持ちでいっぱいな皆さんに対しても、ふるさと燕市へ帰省しないでほしいとお願いすることになってしまい。大変申し訳なく思っています。そんなとき、私と同じように皆さんのことを心配する市内事業者の方々から、せめて、お米だけでも届けてあげたいという声をいただきました。とても素晴らしい取り組みだと思い。すぐに実行することとしました。燕市で収穫されたコシヒカリ5キロと手作りの布製マスク1枚を手配していたところ、支援の輪がどんどん広がり、味噌や漬物もお届けできることになりました。おいしいご飯をモリモリ食べて、少しでも元気を出してほしいと思います。燕市はいつでも皆さんを応援しています。新型コロナウイルスに負けることなく、この難局を乗り越えられるよう、一緒に頑張りましょう。令和2年4月 燕市長 鈴木力」
京都大学の山中伸弥教授は『新型コロナウイルス情報発信』にて「新型コロナウイルスに対する対策は微妙な手綱さばきが求められます。緩めすぎると感染者の急増と医療崩壊を招きます。締めすぎると、休業自粛をお願いしている方々の生活が崩壊し、また抗体を持つ人の数がなかなか増えないため、第3波、第4波に対して脆弱になります。」と述べている。次号発刊時には大学再開を願って・・・。
(宮本 輝)

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