2020年12月04日

エプロン・ミシンの逆襲

 先日某クッキングスタジオの体験レッスンに参加、久しぶりにエプロンをつけたのがきっかけで目に留まった。日本経済新聞2020年11月26日「ヒットのクスリ(中村直文編集委員)」によると、アパレルのJUNが運営するブランド「サロン アダム エ ロペ」が、料理雑誌の「オレンジページ」やフィギュアスケーターの浅田真央さんとコラボしてエプロンを発売する。今秋、小学館のウェブマガジン「kufura(クフラ)」にエプロン特集があり、「料理をするとき、エプロンをつけますか?」とのアンケートに62.2%がつけないと回答。つけたり、つけなかったりが20.6%、そしてつけるが17.2%だった。つけない理由は「めんどくさい」「洗濯物が増える」「服が汚れても構わない」「そもそも持っていない」だった。一方で使う理由を聞くと「体形隠しになる」「携帯をポケットに入れられる」など市場再発掘の可能性も感じる。サロン アダム エ ロペによると、「外につけていけるファッション性もある。テレワークで自宅に長くいるので気持ちの切り替えにもつなげられる」という。実はエプロン、男性需要も増えているそうである。

 同様に市場が縮小していたミシンも需要が上向いている。最大手の蛇の目ミシン工業では1970年代に国内だけで年間50万台近くが売れ「一家に一台」といわれていたが、近年は20万台を割っていたという。ところが外出自粛や手作りマスクを作るための需要が発生。今年度は上期で既に昨年度の販売実績に並んでいる。同社は外出制限が終われば需要が落ちると見ていたが、巣ごもり生活は根付き好調を続けているという。5万円程度の
商品が売れ筋とのこと。

 エプロン、ミシンと昭和の「オワコン」が復権、近年不振が続く総合スーパーも回復傾向になる。代表格のイトーヨーカ堂にどんなオワコンが売れているかと聞くと「ミシンは昨年の2倍お売れ行き。他にはジグソーパズルが3倍、ボードゲームは2倍の伸び」と景気のいい話が返ってきた。ちなみにヨーカ堂はオワコンブームに乗り、創業100周年に合わせて「イトーヨーカドー限定 人生ゲーム」を12月1日から販売する。「1972年、ハトマークのロゴ誕生」などのマスをちりばめたのが特徴である。

 松屋銀座店では新・生活様式をうたい、「ぬか漬け」の道具と動画を扱う。コロナを機に様々なデジタルサービスが広がったが、生活を深堀りする消費者行動はアナログでも新市場を創造と位置づける。大学も「オワコン」から新しい業態、自己変革のときが来ていると感じた。

(宮本 輝)

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タグ:宮本 輝
posted by fmics at 18:02 | TrackBack(0) | 巻頭言
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