
■高等教育問題研究会FMICS 2021年3月例会(第736回)をご案内いたします。
大学と高校はしっかりと連携すべきにもかかわらず、お互いが分かっていないというか、理解しようとしていないのかと思わざるを得ません。
大学と高校関係者が同じ場に立っても、何だか越えがたい★もやもや★があるのは、なぜなのでしょうか。
2020年10月例会のテーマは、「大学入試改革とコロナ禍/高校と大学の間にただよう★もやもや★はなぜ生まれるのだろう?」でした。高大接続について、高校サイドから切り込み、大いに語り合いました。しかし、★もやもや★は晴れませんでした。2回戦をセットすることにしました。PERT2の3月例会は大学側に立って、★もやもや★に迫っていくことにいたします。
ブレイクアウトセッションは、司会&記録担当者を含めて4名以内のグループで語りあっていただきます。
なお、語り足りない皆さまには、茶話会にご参加ください。日にちをまたいで盛り上がることが珍しくありません。
●倉部史記さんからのメッセージ
昨年は出張授業やオープンキャンパスを、通常通りには行えませんでした。代わりに企画されたオンラインのイベントも、大学によって成否が分かれているように思います。
コロナ禍は高校生の進路理解、進路選択にも多大な影響を与えています。でも、そもそもこうした「特別なイベント」へ過度に依存してきたことに問題はなかったでしょうか。一日限りのイベントに頼らずに、大学での学びのあり方や、各大学の教育の違いを理解してもらう方法は他にないでしょうか。そこに入学難易度(偏差値)のモノサシを揺さぶる可能性が、隠れてはいないでしょうか?
関係者全員が困っているからこそ、検討できるようになった施策もあるはず。コロナ禍によって浮き彫りになってきた、高大接続の課題と可能性を、一緒に考えられればと思います。持続可能な学生募集を実現するためのヒントも、ここから見えてくるのではないでしょうか。
●神戸悟さんからのメッセージ
昨年は出張授業やオープンキャンパスを、通常通りには行えませんでした。代わりに企画されたオンラインのイベントも、大学によって成否が分かれているように思います。
コロナ禍は高校生の進路理解、進路選択にも多大な影響を与えています。でも、そもそもこうした「特別なイベント」へ過度に依存してきたことに問題はなかったでしょうか。一日限りのイベントに頼らずに、大学での学びのあり方や、各大学の教育の違いを理解してもらう方法は他にないでしょうか。そこに入学難易度(偏差値)のモノサシを揺さぶる可能性が、隠れてはいないでしょうか?
●出光直樹さんからのメッセージ
高等学校から大学への進学。それは大きな変化であり、その選択や選考のプロセスには試行錯誤が伴い時間をかけて当然のものです。幅広い教科科目の基礎的な学力の把握、記述式試験による思考力の評価や調査書を活用した主体性の評価など、その選抜方法の在り方についての議論は尽きません。一方で、こうした選抜を行っていく日程についてはどうでしょう。
学校推薦型選抜や総合型選抜の多くは年内に進学先が決定しますが、標準とされる一般選抜では、1月の中旬の真冬の時期、日本海側では大雪になる事も多い環境で、たった土日の2日間で多岐にわたる教科科目の試験を実施する「大学入学共通テスト」があり、2月になってから私立大学の一般入試が本格化します。
国公立大学では2次試験の前期日程が2月25日から実施され3月10日までに合格発表、後期日程は3月12日から実施され3月20日までに合格発表となります。なおその間、多くの高校では3月に入ってすぐに卒業式を迎えます。
このスケジュール感を当然の事と思うのか、それとも不自然だと感じる事ができるのか。例会ではこうした視点から問題提起したいと思います。
●小西英行さんからのメッセージ
「高大接続改革のもやもや」
高大接続改革の本質は、高校と大学における「学力の3要素」を前提とした教育改革(及び経営改革)を、入試改革(という外部環境の変化)を起爆剤として一気に進めることにあるが、大学・高校・生徒(学生)の視点で、異なる「もやもや」が存在する。
例えば、大学目線では、入試で「思考力・判断力・表現力等の能力(以下「思考力」)や「主体性・多様性・協働性(以下「主体性」)をはかるには?」であり、高校目線では「思考力や主体性に向けた教育とは?」であり、生徒目線では「思考力や主体性に向けた学修で、希望する大学に入れるの?」である。
つまり、2021年度の大学入学共通テストにおいて、「思考力」が必要となる出題されたとはいえ、高校や生徒が思考力や主体性に向けた教育に時間をかけることは、希望する大学へのルートがはっきりしない以上、まだまだリスクが高いといえる。
こうしたリスクを低減しつつ、高大接続改革を進めていくためには、既存の高校・大学でのアクティブ・ラーニングのプログラムを、アフターコロナのオンライン活用で連携していくことが求められる。
【日時】 2021年3月19日(金)
研究会 午後8時〜10時30分(Breakoutsession 含む)
茶話会 午後10時30分〜
【使用媒体】 Zoomミーティング
【テーマ】 大学入試改革とコロナ禍 パート2
高大接続 ただよう★もやもや★は なぜ生まれるのだろう?
【問題提起】
倉部 史記 (進路づくりの講師、高大共創コーディネーター)
神戸 悟 (教育ジャーナリスト・大学入試ライター・リサーチャー)
出光 直樹 (横浜市立大学 アドミッション課専門職・学務准教授)
小西 英行 (多摩大学 経営情報学部教授、高大接続AL研究会)
【コメンテーター】
安田 馨 (安田女子中学高等学校 校長補佐)
橋本 勝 (富山大学教授・教育推進センター副センター長)
【司会】 高橋 真義 (桜美林大学 名誉教授)
【参加費】 社会人2,000円(年会費を完納している場合は無料) 学生(会員・非会員問わず)無料
【申込&問合先】 yoneda(アット)fmics.org 担当:米田 敬子
参加定員 40名
申込締切 2021年3月16日(月)
*お名前、ご所属、連絡方法、本月例会を何によってお知りになられたかをお知らせください。
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。
*当日、ミーティングへのご招待をいたします。
