
コロナ禍、世界的不況の中の大学活き残りのカギは、大学の主役で活きた資産である学生の可能性を引き出すために教職員はスクラムを組むべしという「学生教員職員三輪車論」を見える化することにかかってくるのではないかと強く思います。
大学は、学生が主役の熱いストーリーを分かりやすく見える化することが求められます。
「虫の目・鳥の目・魚の目、THINKBIGな視座に加えて、あったかさいっぱい」のミッション・パッション・アクションは、必要不可欠です。
4、5、6月、3回シリーズで、私たちは何をすべきかを多くの皆さまとワイワイガヤガヤと考えることといたします。
皆さまには、お仲間、学生・生徒さんにもお声かけいただき、ワイワイガヤガヤ、侃々諤々の月例会、さらには、日にちを跨ぐ茶話会にもご参加いただきたくお願いいたします。
3名のプロフェッショナルに問題提起をお願いします。
高木伸治さまからのメッセージです。
就社から就職へ――。この言葉を一体、何度聞いたことだろう。1980年代前半、日経記者として企業取材を始めたころから、経営者たちは採用や労務管理の話をする度にそう言っていた。だが正直、日本企業には無理だと思っていた。
その後のバブル崩壊、リーマンショックなどを経て、企業が固定費削減に動く度に年功序列制の廃止、成果主義の導入が声高に叫ばれる。そして新型コロナ。今度はジョブ型雇用制度が現実味を帯びる。企業には新卒者全員に投資し、ゼネラリストを育てる余裕はもう、ない。無理だと思っていた方向へ企業が本当に変わり出している。
社会の二極化と並行して進む社員の二極化。七十歳雇用の義務化もにらみ、企業内で入社前から選別が進む。女性活用、外国人採用、シニア雇用と多様な人材を否応なく抱え込む企業は経営者も含めた専門職集団と化す。
大学も大学生もそれをどこまで分かっているのだろうか。
野村典文さまからのメッセージです。
<企業が未来に向けてほしい人材と産学連携について>
ここ4年程、データサイエンス分野における産学連携による社会人教育に携わってきました。当初、大学は専門教育(数理統計、AI技術)を提供し、企業側はビジネス課題やデータを提供することでお互いの得意分野を共有することができ、うまく回るのではないかと考えてきました。しかし、結果は思うように進んでいません。なぜでしょうか。
現在の日本では、ビジネスの意思決定を任される人材は文系出身者が多いと言えます。その人たちにいきなり数理統計や微分積分を教え、さらにプログラミングまで教えるという大学教育のスタイルは、企業になじみませんでした。また、ビジネスドメインを知らない大学にとっては、いきなり企業課題やデータを提供されても扱いきれなかったのです。
そこで、この問題を解決する新たなやり方を検討し、試行し始めています。今回は新たな産学連携での人材教育に関して皆様と共有し、考えていきたいと思います。
片山英治さまからのメッセージです。
「これからの「大学学生教員職員三輪車論」再考:実現に向けた取り組みを改めて考える」
2019年7月のFMICS例会では、「ネット時代の児童・生徒・学生を活き活き主役にする『学生教員職員三輪車論』の推進と学校経営」と題し、大学改革の鏡としてよく引き合いに出される日本企業と米国大学の鏡に「ひび」が入りつつある状況を紹介し、これからの新しい「大学学生教員職員三輪車論」のイメージを、仮説として参加の皆様にぶつけさせていただいた。
新しい三輪車論とは、前輪が学生であり続けることに変わりはないものの、後輪の一つが「学内役員・教職員(=学生のキャリア支援力)。学生に焦点を当てた中長期経営計画の策定・実行を通じた一体感の醸成が鍵となる。もう一つが、「学外家庭・企業・地域等」(=コミュニティ支援力)。大学には、継続的なコミュニケーションによりコアファンの醸成・維持拡大を図り、学内役員・教職員と同様の車輪サイズとなるよう関係の構築に努めていくことが期待される。
私は今でも新・三輪車論の有用性を信じているが、その後のコロナ禍を含む環境変化を踏まえ、新たな視点を加えて具体的な取り組みについて改めてご参加の皆様と一緒に考えてみたい。
【日時】 2021年5月21日(金)
研究会 午後8時〜10時30分(Breakoutsession 含む)
茶話会 午後10時30分〜
【使用媒体】 Zoomミーティング
【テーマ】 企業人の視座からコロナ禍の先を観る PART2
大学は企業が欲しい超優秀な学生を育てられるのか
【問題提起】
高木 伸治 (テレビ愛知 取締役専務執行役員)
野村 典文 (伊藤忠テクノソリューション 技監・エグゼクティブプロデューサー)
片山 英治 (野村證券 法人企画部主任研究員)
【コメンテーター】
小西 英行 (多摩大学 経営学部教授)
原田 健 (千葉商科大学 経営企画室)
長沼 昭太郎 (テルモ 東北支社)
柳澤 明良 (湘南工科大学 工学部4年・ロボット研究会前部長)
木原 真穂 (富山大学 工学部4年)
【司会】 高橋 真義 (桜美林大学 名誉教授)
【参加費】 社会人2,000円(年会費を完納している場合は無料) 学生(会員・非会員問わず)無料
【申込&問合先】 yoneda(アット)fmics.org 担当:米田 敬子
参加定員 40名
申込締切 2021年5月19日(水)
*お名前、ご所属、連絡方法、本月例会を何によってお知りになられたかをお知らせください。
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。
*当日、ミーティングへのご招待をいたします。
