大学のブランドは変動するかという、なかなか語られないテーマを中心テーマとして、『朝日大学ランキング』を読みこなすためのヒントをご参加の皆さまと検証します。
■大学は、教育・研究・社会貢献という3つのミッションに対する評価に加えて、設立年度、規模、所在地等々によって、複雑にブランドが形成されています。ブランドは一度形成されると固定化されると思われがちですが、果たして、そうなのでしょうか。データーをして語らしめる、この先入観を点検します。
■中村編集長は、「大学関係者にも、大学の評価は変わらないと思い込んでいる人が多いのですが、そんなことはありません。『大学ランキング』を20年近く作ってきた中で、実感していることです」「ランキングというのは、一つの表現方法ですので、その目的が何か、どういう指標でランキングをつくるのかによって、結果は変わってきます。『大学ランキング』は、それぞれの大学には長所がある、すべての1位が東大ではないことを世の中ら知らしめようと1994年に創刊したので、そのような指標をたくさん出しています」と言われています。
■『朝日大学ランキング』の20年間、全国国公私立大学にアンケート調査をして累積されたデーターは貴重です。ただ、一部の大学は、基本の基本のデーターも非公開としていました。
2011年の文部科学省の学校教育法施行規則等の一部を改正によって、情報公開の項目は飛躍的に増えました。中村編集長は、「大学はさまざまな形で国の補助金を受ける公的存在である以上、公表するのが当たり前の情報ばかりである。これまでしなかったのが不思議なくらいだ」「『情報開示の取り組みが進んでいる大学ほど対応が親切』(秋田・公立高校)というのは、編集部の実感である。どの項目をどこまで開示するのか。情報公開度からは、大学の社会や受験生に対するスタンスが透けて見える」と2012年度『朝日大学ランキング』p。42で言われています。
■「『朝日大学ランキング』には、あったかさがある」と言われると、本当にそうかなぁぁぁと思われる方がいらっしゃると思います。
「ランキングは、うちのような小さな新しい大学には縁遠い存在だと思っていましたが、これだけ多様な指標を考えられて大学を見ていることが分かり、勇気が出ました」と、地方の小規模新設大学の関係者が言われます。
累積されたデーター、多岐にわたるランキングを時系列で比較検討すると、思わぬヒラメキが生まれます。多角的な座標軸からの大学評価は、大学を元気元気元気にします。
昔、キャンパス清潔度ランキングに上位にランクされたある地方の大学の清掃担当のお母さんたちが、この大学をもの凄く好きになり、自信を持って清掃することで、キャンパスがさらに綺麗になったというエピソードを聞くに付けても、ランキングの持っている“あったかさ”は大きいと思います。
■大学ブランドについて、皆さまとワイワイガヤガヤ多面的に考える3時間は貴重です。お仲間をお誘いの上、ご参加ください。
【日時】 | 2012年9月29日(土) 月例会 午後5時30分〜8時 懇親会 午後8時15分〜 |
【会場】 | 桜美林大学 四ツ谷キャンパス 307教室 |
【テーマ】 | 朝日大学ランキング』を読みこなす 大学ブランドの変動 |
【スピーカー】 | 中村 正一 (朝日新聞出版『大学ランキング』編集長) 司会 高橋 真義 (桜美林大学 大学アドミニストレーション研究科教授) |
【参加費】 | 会員1,000円 非会員2,000円 学生(会員・非会員問わず)500円 |
【申込先】 | 米田 敬子 yoneda(アットマーク)fmics.org *お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。 *当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。 |
