2022年04月14日

FMICS 茶話会 LOUNGE 時刻表の旅

title1.jpg
 「FMICS 茶話会 LOUNGE」は、ワイワイガヤガヤ“あったかさの自己表現”をする「安全な場」です。

■日時  2022年4月14日(木)午後10時〜
■登壇者 小出 修嗣 (前 摂南大学職員)
■テーマ 時刻表の旅
 コロナ禍三年目の春を迎えますが、皆さんを「時刻表の旅」トークの時間にお誘いします。

■問い合わせ先 米田 敬子 yoneda(アット)fmics.org

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:小出 修嗣
posted by fmics at 22:00 | TrackBack(0) | 茶話会 LOUNGE

2022年04月01日

新年度の訓示っぽく

 2022年度の始まりに当たり、今回は少々趣を変えて話してみようと思う。

 さぁ、2022年度が明けました。私は桃山学院大学経済学の中村と申します。ここでの皆様との出逢いを大切に日々邁進していこうと思います。本日は新年度に当たり訓示…ではありませんが、少々堅いご挨拶をさせて頂こうと思います。

 ここ数年、「VUCAの時代」などと呼ばれる様になりました。VUCAのVはVolatility、変動性・浮動性ですね。VUCAのUはUncertaintyで不確実性、CはComplexityで複雑性、最後のAはAmbiguityで曖昧さです。要は何がどう動いてどこに着地するのか、さっぱり予測できない時代になったと言う事でしょうか。こうした時代状況をどう生きていけばいいのか? この課題に対する教育部門の役割はこれまで以上に重責を担う事になるでしょう。

 とはいえ、「VUCAの時代」と言う、キャッチ―と感じる時代表現は教育現場にとって邪魔な概念になる可能性を含んでいます。「何が起こるか分からない」と言い出したら、いくらでも事象を挙げる事ができます。自分の周囲に大地震が襲う、車が突っ込んでくる、カラスに襲われる、絶世の美女・美男に告白される…、挙げたらきりがないと思います。「そんなん、起こる訳ね〜だろう」とお思いでしょうが、本当に起こらないんだったら、それを論理的に証明する必要があります。でないと安心できませんから。でも、一人の力であらゆる事象の実現する程度を明らかにする事なんて不可能ですから、あらゆる人と協力・分担して作業に取り掛かるはずです。で、全てを明らかにできたとします。が、それは少しの時間の経過で妥当性・頑健性が怪しくなってきます。VUCAなんですよね? 証明に際して採用した前提だってどうなるか分からないんですよね? そう考えると、せっかく苦労して確かめた事が瞬く間に役立たず…。ここまでイメージした時、人ってどんな振る舞いをすると思います? 答えは簡単、「何もしない」徒労に終わるのが分かってる事に対して膨大なエネルギーなんて注ぎませんよ、人間って。そう、人間って面等臭がりな存在なんですよね。つまり、「VUCAの時代を考えよう」と言う程、それを聞いた人の最適解は何もしない、考えないと言う事になってしまうんですね。これはまずそうですね。

 上の話、もっともらしいのですが、考えねばならない部分があります。先に挙げた事例、大地震、交通事故、野生動物の襲撃、告白。これらはどちらかと言うとアクシデントに近い。告白を除けば、これら事象は事前に予防策を講じる事はできる。でも、予防策を超えた所でやってくるのがアクシデントでしょうから、究極的な対応としては反射に近い訳です。変な話、考える暇があれば反射を鍛えようと、こんな話に着地してしまいそうです。

 もう1つの着地としてはこんなのがありそうです。起こりそうな事象を「…があるかも」とした時、何を考えれば良いのかと言うと「どうする」になります。これについては似た事象とその対応の経験をかき集めて総覧すれば割とレベルの高い答えに到達しそうです。この到達したもの、これがまさにマニュアルであり、教育実践としてはマニュアル作りに落とし込む事ができそうです。

 なるほど…と思われたかもしれません。片手落ちかな…とも感じられたかもしれません。ここまでの話は「…があるかも⇒どうする?」という図式で、VUCAがどこに関わるかと言えば「…があるかも」つまり前提の部分です。でも、我々の日常、そして教育現場において意外と多く直面するのが「こうする⇒どうなる?」という図式です。この場合、VUCAは「どうなる?」つまり結果の部分に関わります。そもそもの立脚が違いますから、ここまでの着地点の候補である反射やマニュアルでは話にならないのはもうお判りでしょう。じゃあ、どうすればいいのかという話になるんですが、そのアプローチや方法論がありそうでなかったり、なさそうで案外あったりします。何故かようにくどい言い回しになるのかと言えば、「どうなる?」のキャッチの仕方が人それぞれ違うからです。個々人で違うのはもちろんですが、世代間でも全然違うんですよ。ここを直視しないと「なんのこっちゃ?」で終わってしまい、これが折り重なれば学びから逃げる若者を大量生産してしまうかもしれません。

 これはあくまでも私なりの着地点ですが、「どうなる?」の処で関わってくるのが初等・中等教育での学習内容、高等教育での学習内容はもちろんの事、教育機関を中心にして若者が体験すること全てであると言う事です。こう言えば組織としてどうすべきかと議論が行きがちですが、無論、この辺は学校の対外アピールを中心にした重要事項であるのは間違いありませんが、あくまで若者が体験するのは先生と言う個人との関係性の中でしか実現できない事ばかりです。その意味で、皆さん一人一人が「どうなる?」をできるだけ沢山キャッチして、それを若者にどう伝えればいいか? ここを自分の中で明確にしておく事が肝要
ではないかと思うんです。

 何やら尻すぼみな話に行ってしまったようですが、ここはザ・大学教員クオリティと言う事でお許し頂ければと。以上、私からのご挨拶は以上でございます。有難うございます。

(中村 勝之)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:中村 勝之
posted by fmics at 18:04 | TrackBack(0) | 巻頭言

動かず、動かす

 2022年、消費は盛り上がるのか、どんなヒット商品に期待が集まっているのか。博報堂生活総合研究所がまとめた「生活者が選ぶ2022年ヒット予想」(2021年10月28日発表、1008人回答)を紹介する。2021年に世の中で注目されたと思われる商品やサービス、コンテンツなどを生活者に提示し、「2022年以降、話題になりそう/人々の生活に普及・浸透していそう」と思うかを調査。本レポートは、「そう思う」「ややそう思う」という予想の強弱を反映するよう結果をポイント化したランキングと、ヒット予想の理由を分析しまとめたものである。全体のランキングは、1位「フードデリバリーサービス」、2位「無人・非接触サービス」、3位「オンライン授業/学習」、4位「携帯電話新料金プラン」、5位「オンライン診療」、6位「副業」、7位「オンラインイベント」、7位「電気自動車(EV)」、7位「オフィス革新」、10位「SDGs」。

 “2022年ヒット予想” のキーワードは【動かず、動かす】。ヒット予想の上位をみると、【動かず (=小さな動き、効率的な働きかけで) 】、【動かす(=大きな充実や喜びを引き出す)】商品やサービスに生活者は注目しているとのこと。小さな動きで大きな喜びが得られるように活動する4つの【動かず、動かす】を紹介している。

@場所を動かず、満足を得る:1位は「フードデリバリーサービス」。また「オンライン授業/学習」(3位)、「オンライン診療」(5位)、 「オンラインイベント」(7位)などのオンラインサービス関連、「家飲み」(13位)、「eスポーツ」(19位)などもランクイン。家ナカの機能を充実させつつ、居ながらにして満足を引き出すことが注目されている。

A人や組織に合わせず、活動を広げる:「無人・非接触サービス」(セルフレジや無人店舗、ロボット給仕など)が2位。わずらわしさがなく効率的と評価。「副業」(6位)や「ソロ活」(17位)、「資産形成・資産運用」(23位)もランクイン。これらは、人や組織に合わせて動くのではなく、身軽に個人の力を発揮していこうとするもの。

B手間をかけず、楽しみを味わう:「冷凍食品・レトルト食品」が12位。利便性だけでなく、美味しさやバラエティ拡大など昨今の進化も評価され、期待が示されている。 「自動運転レベル3」(27位)もランクイン。こちらも技術進化が加速しており普及が予想されている。また、「国内旅行」が11位に入ったことについては、コロナ禍が仮に鎮静化しても、海外よりまずは手軽でリスクも低い国内からということでしょう。

C構えすぎず、社会に関わる:「電気自動車(EV)」が7位、また 「SDGs」(10位)、「LGBTQ」(13位)など社会的なテーマもランクイン。商品選択で普及を後押しする、情報発信で賛意を示す、できるところは協力するなど、ひとりひとりは身近な関わり方ながら、社会全体の改善への動きは注目されると生活者は捉えている。

 まもなく4月、【動かず、動かす】で学生さんを迎えます。

(宮本 輝)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:宮本 輝
posted by fmics at 18:02 | TrackBack(0) | 巻頭言

2022年03月22日

FMICS BOOK PARTY 28-347 松井 今朝子『芙蓉の干城』

「FMICS BOOK PARTY」は、本を読んで=INPUT、人に伝えて=OUTPUT、理解を深めあう「安全な場」です。ワイワイガヤガヤ、仲間とともに本を読むことの楽しさを共有します。

【日時】 2022年3月22日(火) 午後8時〜10時
【使用媒体】 Zoomミーティング

【指定図書】 松井 今朝子『芙蓉の干城』集英社

 松井今朝子は京都出身の歌舞伎著作の第一人者。本編は『壺中の回廊』に続くミステリー第二弾。昭和8年、歌舞伎の殿堂で起こった殺人事件に桜木治郎と従姉妹澪子のコンビが挑む。時代背景、歌舞伎の世界、『芙蓉の干城』の世界を楽しんでください。第4回渡辺淳一文学賞受賞作。

 【推薦者】 八坂 青志 (京都総合科学研究所)
【参加要件】 指定図書を読破された方
 【参加費】 無料
【参加定員】 15名
【申込締切】 2022年3月21日(月祝)
【申込先】 yoneda(アット)fmics.org 米田 敬子
【事前課題】 *MUSTとします。
  1. 自己紹介 400字以内

  2. 『芙蓉の干城』を読んだ直後の正直な感想を一文で表してください。

  3. 『芙蓉の干城』の帯のポップコピーを考えてください。

  4. アウトプットする=読み聞かせをしたいと思う3箇所を選んでください。

  5. あなたのお薦めの一冊の本をご紹介ください。

  6. a)、b)のいずれかを選んで、お答えください。

    a)『芙蓉の干城』に描かれている時代(昭和8年頃)と現代(令和4年頃あるいは書かれた2017年(平成29年)頃での異なる点、似ている点を貴方の視点で述べてください。

    b)この小説に出てくる登場人物のうち、あなたの好きな登場人物はだれですか、またその理由は。目次の次にある主な登場人物を参考になさってください(このリストに出てこない人物でも結構です)。

【これからの推薦者&課題図書】
4月 松山 益代 (慈紘保育園園長)
5月 岡村 浩 (工学院大学名誉教授)
6月 白銀 泰 (朝日新聞CSR推進部)
 若松 英輔『言葉の贈り物』亜紀書房

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:八坂 青志
posted by fmics at 20:00 | TrackBack(0) | Book Party(旧:SD)

2022年03月19日

出光ゼミ 104

egg2.gifこの勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者がそれぞれにネタ(話題)を持ち寄り、みんなで議論します。

●前回2月11日(金祝)の参加者は対面・Zoom合わせて4名。「札幌医科大学 医療人育成センター 入試・高大連携部門担当講師・助教候補者の公募について」、「ゼミナール研究会の学生記者募集」、「保育士試験」、「千葉大学 アカデミック・リンク 教育・学修支援専門職養成 プログラム」、「放送大学生にとっての正課外学習のカタチ」といった話題(表に出せないものも含め)などが寄せられました。

●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。ネタがなければ、近況報告だけでもOKです。

★今回も実会場とZoomミーティングの併用型で実施します。

【日時】 2022年3月19日(土) 午前9時30分〜11時30分

【実会場】 横浜市山内地区センター 会議室3B
  東急田園都市線・横浜市営地下鉄 あざみ野駅徒歩3分
  (横浜市青葉区あざみ野2丁目3−2 山内図書館と同じ建物で別の入口です)
  ※案内表示は「フミックス」です。

【Zoomミーティング】 ID等は申込まれた方に追ってお知らせします。

【参加費】 実会場の場合100円 + 昼食会1000円程度(収入による増減あり)

【申込】 naoki(アット)idemitsu.info (出光直樹@横浜市立大学) まで、お名前・ご所属・参加形態(会場かZoomか)をお知らせください。
 http://n-idemitsu.seesaa.net/category/25588543-1.html

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ

2022年03月14日

FMICS 3月例会(第748回例会) 建学の精神をブランド化する 大学史・沿革史・自校史編纂の意義

title1.jpg
 長年、本作りの周辺を支えてこられた武田秀司さんに登壇いただきます。
 武田さんは、学び続けられたこと、後進に言い残しておきたかった本作りの基本ノウハウを『大学史の周辺』に纏められました。

 武田さんからのメッセージです。
 実務担当としての発表になります。ここは、予めご了解ください。この本の中でもお分かりでしょうが、寺崎昌男先生と意見を同じくしていることが伝わると思っています。加えて、表現が相違しているのもお分かりいただけるものと存じます。学者と実務家の違いがここにあります。

 武田さんの応援団のお一人である東京大学・桜美林大学・立教大学名誉教授寺崎昌男先生のエールです。
 少子化のもと、多くの大学が浮沈の境に置かれる日がいずれやってくる。 沿革史を出すことなどかつては無用の引き出物を用意する事業だと思われていた。だがそれは大学の対面をにこだわる活動ではなく、今や未来にかかわる事業である。このことが認識されるよう祈りたい。
武田秀司『大学史の周辺』大学自慢 2021.5
「巻頭言」(東京大学・桜美林大学・立教大学名誉教授寺崎昌男)より抜粋

 人生100年時代の到来。生涯を通じて何度もキャリアを変換させていくマルチステージの人生になります。リスキリング、キャリアの転換の鍵として継続的に学び続ける必要性は、日増しに大きくなってきています。
 リクルートワークスの「全国就業実態パネル調査2018」によれば、自分の意思で、仕事にかかわる知識や技術の向上のための取り組み(たとえば、本を読む,詳しい人に話を聞く、自分で勉強する、講座を受講する、など)という設問に対して、「はい」を選択した人は、33%であり、7割の人は大して難しくはないことも行ってはいません。
 「学ぶ人に学ぶ理由はあっても、学ばない人には学ばない理由はない」ようです。

●ワイワイガヤガヤとにぎやかなブレイクアウトセッションにするための事前課題
アフターコロナ、学び続けるあなたの理由を整理してください。

「継続は力なり」「学び続けること」についての整理もいたします。お仲間、生徒・学生の皆さまにもお声かけいただきご参加ください。

【日時】 2022年3月14日(月)
   研究会 午後8時〜10時00分(Breakoutsession 含む)
   茶話会 10時10分〜

【使用媒体】 Zoomミーティング

【テーマ】 学び続けてきたことをカタチにする
    建学の精神をブランド化する 大学史・沿革史・自校史編纂の意義


【問題提起】 武田 秀司 (元拓殖大学 創立百年史編纂室)
 ○コメンテーター
  有光 隆司 (清泉女子大学 史料室(準備室)顧問)
  岡村 浩 (工学院大学 名誉教授)
  土屋 郁夫 (上越教育大学 大学院学校教育研究科M1年)
 ○司会 高橋 真義 (桜美林大学 名誉教授)

【参加費】 社会人1,000円 学生無料
 ●ゆうちょ銀行振替口座(旧 郵便振替口座) 00170-9-132915 
  加入者名:高等教育問題研究会
 ●三井住友銀行 飯田橋支店(888) 普通 5114947
  加入者名:コウトウキョウイクモンダイケンキュウカイ
 ●PayPal(振込手数料無料)
  振込先アドレス: fmics1981(アット)gmail.com 

【申込&問合先】 yoneda(アット)fmics.org 担当:米田 敬子
 参加定員 40名
 申込締切 2022年3月13日(日)
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
posted by fmics at 20:00 | TrackBack(0) | 月例会

2022年03月10日

FMICS 茶話会 LOUNGE 自分事化する方法 / ちょっとだけ面白い言葉を考える

title1.jpg
 「FMICS 茶話会 LOUNGE」は、ワイワイガヤガヤ“あったかさの自己表現”をする「安全な場」です。この3月は、2回開催です。

■日時  2022年3月10日(木)午後10時〜
■登壇者 長井 美沙希 (取手聖徳女子高等学校 2年)
■テーマ 自分事化する方法
 社会問題から身近な生活の問題までの社会リスクを“自分事化“する方法について、皆さまとゆるくお話できたらいいなと考えています。当日は、私が最近気になっていることや実体験などをお話してから、意見共有をお願いいたします。

●日時  2022年3月30日(水)午後10時〜
●登壇者 巽 悠介 (摂南大学 法学部2回生)
●テーマ ちょっとだけ面白い言葉を考える
 私たちには雑談で使う語彙に問題があると思う。語彙力が乏しいというよりかは、語彙にユーモアが足りないという、メリハリのない会話を続けてしまうため、話をすることに苦手意識を持ってし
まうと考える。言葉を考えておくと、雑談に自信が持て、コミュニケーションに対する苦手意識が
改善されると思う。(例)スタバ弱者 → コーヒーを飲めないのにスターバックスに行く人のこと。

■問い合わせ先 米田 敬子 yoneda(アット)fmics.org

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
posted by fmics at 22:00 | TrackBack(0) | 茶話会 LOUNGE

2022年03月02日

大学生の「満足度」はどこで把握する?

 経済理論を語る上で欠かせない基本概念である効用関数、これはある個人が消費する財の数量とそこから得られる「満足度」との対応関係を表したものである。基本概念であるが故、正確かつ深く理解するのは極めて難しいが、ザックリ言えば個人の財に対する好き・嫌いを表したものである。消費してみて少しでも気分が上がれば「好き」な財、少しでも気分が下がれば「嫌い」な財とに分けてみる。強制されない限り「嫌い」な財は消費したくないから、これは消費の選択肢から漏れなく外れる。残った財の中から選択するわけだが、「好き」と言ってもその程度にはグラデーションがある。とはいえ、「好き」な財は少なからず購買欲求があると考えるのが自然なので、経済理論では「好き」のグラデーションは真正面から扱わない(重要量の多寡に集約させるため)。

 人の活動は多岐に渡る。その中で消費行動に特化したのが効用関数なのであって、効用水準でその人の幸福度は表さない。そこで、効用では把握できない要素を含めて人の幸福度を測定する動きがちらほら見られる。その1つの実践例が環境評価である。所有権は主張できないが存在することで癒しになる環境。その保護にどの程度資源を投入するべきか、そこを判断する基準に幸福度が使用される。そこにはアンケートの回答を通じて数値したものが代理される。しかし、あまり脚光を浴びていない研究であると言う意味では、まだ発展途上の段階なのかもしれない。

 ここまでの話で納得してもらえたかどうか甚だ疑問だが、要は人の満足度・幸福度を客観的かつ正確に捕捉するのは極めて難しいと言う事である。我々の業界で悩ませているのが学生の「満足度調査」である。敢えて恥を晒すが、私の職場に在籍する学生の満足度調査の結果が他大学と比べて低い傾向にある。これを改善すべくあれこれと対策を講じているようだが、総じて学生の反応は薄い印象である。専門家が読んだら激怒しそうだが、アンケートを通じた満足度改善達成なんて質問項目を制御すればいくらでも可能である。無論、内実を無視すればの話だが。

 初等・中等・高等に関係なく、教育活動には2つの側面がある事に注意しなければならない。

 1つ目は「投資」の側面である。ある教育機関で得た技能が次の教育段階もしくは実社会で活用され、その成果はさらに先の段階でようやく客観化される。2つ目は「消費」の側面である。社会見学、運動会、文化祭、部活、クラブ・サークル、海外留学、アルバイトなどを通じて面白い体験をした、楽して単位認定してもらった、こうした事項に集約されるだろう。無論、これらにも投資的要素は多分に含まれるが、面白さという一瞬のテンション上昇にフォーカスされがちである。おそらくだが、教育機関でやっている満足度調査のほぼすべては教育の消費面を明らかにしたものに過ぎず、教育にとってより重要な投資的側面は満足度調査から漏れなく抜け落ちてしまうのではないか。

 若者達よ、君達の満足度の基準はどこにあるんだい? おじさんに教えてくれないかな。

(中村 勝之)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
posted by fmics at 18:04 | TrackBack(0) | 巻頭言

ヤングのペヤング愛

 「ペヤングソースやきそば」の新商品「たこめし風」を手に取ると宮城県立志津川高等学校商業部とのコラボ商品。きっかけは、部活動として地域経済の研究などをしている「商業部」の生徒さん。熱烈なペヤングファンという顧問の教諭と約1年前に非公認組織「ペヤング研究会」を創設、放課後に集まり新商品を試食しては感想や意見を言い合っていたという。

 2021年8月「こんなペヤングが食べたい」「会社に送ってみよう」と盛り上がり、「ペヤングさんの商品が大好きで普段から食べています。食べてみたい商品を考えたので、高校生の意見として参考にしていただけたら幸いです」。そんなメッセージとともに60通りの商品案をA4判の紙4枚にまとめ、みんなで楽しそうにペヤングを食べる様子を収めた写真を添えて送った。

 それから10日後、「ペヤングソースやきそば」を製造する「まるか食品」(群馬県伊勢崎市)の丸橋社嘉一長から思わぬ内容のファクスが高校に届いた。感謝とともにつづられていたのが「ぜひ共同開発できれば」。さっそく、同社製品開発課の担当者とオンラインで打ち合わせを進め、10種類以上を試作し、部員の熱意に応えた。その後、(1)たこめし風 (2)わさび醤油味(3)宇治抹茶味 (4)沖縄ソーキそば味
(5)三陸海岸海鮮あんかけ (6)防災食用−の6種類に絞られ、うち2品の商品化が決まった。

 7日発売の「たこめし風」は、独自製法の「たこボール」を使い、町特産のタコを使ったたこ飯の味を再現した。考案した2年生は「かめばかむほどうま味が出るたこボールの食感がおいしい」と評価した。21日発売の「わさび醤油味」は、海産物が名産の地元でなじみ深い調味料を組み合わせ、具材にも茎ワサビを使った。提案者の1年生は「ツンとしたわさびにしょうゆ、刻みのりの組み合わせが何度でも食べたくなる」と喜ぶ。

 顧問の教諭は「高校生の意見に想像を上回る対応で付き合っていただき本当にありがたい」と感謝する。新商品は欠かさずに買うという筋金入りのペヤングファン。「挑戦を続ける素晴らしい企業。生徒も仕事に真剣に向き合う大切さを学んだと思う」。まるか食品にとっても高校とのコラボは初めてだった。担当者は「生徒の皆さんのペヤング愛と、東日本大震災の復興への思いに応えたかった」と話す。ともに税抜き205円。売上金の一部は地域貢献の一環で志津川高に寄付される。

 昔は高価だったカップ麺。若いカップルに2人で1つのものを仲良く食べてほしいという願いから、「ペア」と「ヤング」で「ペヤング」という名前になった。名前に込めたものがヤングのペヤング愛へ成長中!

(宮本 輝)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:宮本 輝
posted by fmics at 18:02 | TrackBack(0) | 巻頭言

2022年02月18日

FMICS 2月例会(第747回例会) アフター(期待を込めて)コロナの就職活動と学生の君たちが身に付けるべき能力

title1.jpg
 毎年2月は大学の出口についての問題提起です。コロナ禍、異変が広がる中、企業説明会や採用面接はオンライン方式が浸透し、就活の「ニューノーマル」が定着したかに見えます。この就活戦線に勝つために、今、学生の皆さんは何を身につけておくべきかについて、多面的、多層的に考え、整理します。

●問題提起をされる渡辺茂晃夫さんからのメッセージです。
 新型コロナウイルスが世の中に現れてから2年が過ぎました。大学1、2年生にとっては期待していた大学生活とは異なり、3年生以上にとってはそれまでとは全く異なる学生生活を余儀なくされることになりました。
 では、就職活動はどうなったのでしょうか。コロナ1年目とは異なり、企業の採用選考自体は大きな混乱もなく進み、昨年末には発表された就職内定率もコロナ前の水準に戻ったという報道もありました。
 ところが、インターンシップの採用選考化、早期化がどんどん進んでいます。このことは就職活動にどう影響するのでしょうか。
 2022年春卒業予定の学生たちが経験した就職活動の実態をアンケート結果を基に見てみます。


●ブレイクアウトセッションのための事前課題
 アフターコロナの仕事環境を踏まえて、未来を切り拓き活躍する人材になるために 「学生が身に付けるべき能力」3つを考えてください。
【参考】『価値ある大学2022年版就職力ランキング』日経HR2021.6.2
 【目次】
 [巻頭特集] コロナ禍で学生生活はどう変わった?
 [特集1] 企業が欲しがる人材を輩出する大学
   Part1 活躍できるのはこんな力をもった人材
   Part2 企業の人事担当者から見た大学イメージ調査
   Part3 人気企業に就職者数が多い大学ランキング
 [特集2] 保護者世代のための入試対策 知っておくべき7つのトピック
 [特集3] 親子で参加するオープンキャンパス
 [特集4] どれだけかかる? 大学受験から卒業までのマネー計画
 [特別企画] 次世代を創る大学

【日時】 2022年2月18日(金)
   研究会 午後8時〜10時30分(Breakoutsession 含む)

【使用媒体】 Zoomミーティング

【テーマ】 アフター(期待を込めて)コロナの就職活動と
    学生の君たちが身に付けるべき能力


【問題提起】 渡辺 茂晃 (日経HRコンテンツ事業部長 / 元桜美林大学大学アドミニストレーション研究科非常勤講師)
 ○コメンテーター
  北村 由紀子 (日経HR)
  芦田 信昭 (神戸女子大学キャリアサポートセンター課長)
  田中 頌子 (湘南工科大学工学部2年)
  益田 耕佑 (富山大学都市デザイン学部2年)
 ○司会 高橋 真義 (桜美林大学名誉教授)

【参加費】 社会人1,000円 学生無料
  参加費払い込みは、2月17日(木)までにお願いいたします。
 ●ゆうちょ銀行振替口座(旧 郵便振替口座) 00170-9-132915 
  加入者名:高等教育問題研究会
 ●三井住友銀行 飯田橋支店(888) 普通 5114947
  加入者名:コウトウキョウイクモンダイケンキュウカイ
 ●PayPal(振込手数料無料)
  振込先アドレス: fmics1981(アット)gmail.com 

【申込&問合先】 yoneda(アット)fmics.org 担当:米田 敬子
 参加定員 40名
 申込締切 2022年2月17日(木)
*参加エントリーをいただきますと参加費の入金を確認の上、資料を送付いたします。

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:渡辺 茂晃
posted by fmics at 20:00 | TrackBack(0) | 月例会