2020年04月08日

会報 『BIG EGG』 2020年5月号 発送作業

会報「BIG EGG」は、当面は事務局にて発送いたします

環境が整い次第、お力添えをお願いいたします。


posted by fmics at 01:26 | TrackBack(0) | 会報発送作業

2020年04月02日

不測(不足)の事態にこそ

 人類の歴史は経済活動の拡大に伴う地域間交流と不測の事態との戦いの歴史でもある。不測な事態の代表的なものは戦争であるが、感染症も不測の事態をもたらす。まさに今の状況は人類がこれまで格闘してきた感染症との戦いの再現であるともいえる。

 感染症とは直接関係はないが、こうした経済システムにおける不測の事態に陥った際に持ち出される2人の偉大な学者、それがJ.M.ケインズとJ.A.シュンペーターである。ケインズについては以前話させてもらったが、ここでは再登場してもらおう。

 ケインズ登場以前の経済学の世界では、(短期的には)すべての市場、とりわけ労働市場が需給変化に対してスムーズに調整される状況が前提されていた。1929年に起こった「世界恐慌」においても同様のスタンスであった。これは歴史が証明する事であったが、当時の経済学者が想定してた市場の調整機能は働かなかった。ここで詳細を語るのは避けるが、ケインズは労働市場が需給調整を帰納しない世界を想定したときに何が起こるのかを明らかにした。そして、不測の事態の招来に際して政府の財政出動が極めて重要であることを明らかにした。

 いま、現政権が今般の事情に際して生活に困窮する個人や中小事業者を対象に現金給付を議論している。ここで重要な論点は、対象とする個人・事業主を何らかの基準で区別するか否かである。感情論的にはそこまで困窮していない人々にまで支給対象とすることに反対する論調があるが、ケインズの着想で言えば、支給対象を区分しても全員一律支給としても、結果は変わらない。たとえば、100の人口を抱える国があって、何らかの事情で生活に困窮事態に陥ったとする。このとき、政府が総額100だけの現金を所得補償として給付する状況を考える。もし全員に一律支給すると、一人当たり1だけの現金が支給される一方、事情を精査して10だけの人口を選べば彼らに10だけの現金を支給することになる。いずれの場合も人々が支給された現金のうち60%を実際の生活維持に充当したとすると、一律支給も選択支給も60だけの消費が増えることになる。この消費増加が巡り巡れば、結果的に国全体で150の所得が増える計算になる。誰に給付しようが総額が変化しない限り結果は一切変わらない。これはマクロ経済学の教科書でいう「乗数効果」の教える所である。

 ただし、現金給付という財政出動はそのきっかけに過ぎない。それをもらった瞬間にどう使うのかが問題となる。「将来のために残しておこう」では何にもならない。ケインズが今も生きているのなら、「誰が給付をもらおうと問題ではない。もらった給付はどんどん使え!」と叫んでいるだろう。

(中村 勝之)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:中村 勝之
posted by fmics at 18:04 | TrackBack(0) | 巻頭言

「自分」株式会社

 日本経済新聞(2020年3月31日)「大機小機」にて新型コロナウイルス流行の影響による入社式の中止や延期、自宅待機となった新入社員へ向けて、カナダ・ヨーク大学のモシェ・ミレブスキー教授が「人生100年時代の資産管理術」という本で表した言葉を紹介している。

 一人ひとりが「自分」株式会社の最高経営責任者(CEO)兼最高財務責任者(CFO)として、その企業価値を最大化していきなさい―とミレブスキー氏は教える。就職で文字通り「親」会社から独立し、結婚を機に「合併」。節目のライフイベントでは、配偶者や子どもなど様々な利害関係者も「役員会」での発言を求めてくる。どうさばくかはCEO兼CFOの腕次第。「自分」株式会社に込められた意味は、生涯にわたる長期の視野を持ち、経済的に自律(自立にも通じる)して生きることの大切さ。今その意識を強く持つよう勧めるのは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な流行)がいずれ去った後、世界経済も個人の価値観も大きく変質しているからである。

 極端に落ち込んだ景気を支えるため、各国の政府は未曾有の経済対策を次々に打ち出している。難局を乗り切るため不可欠な財政支出ではあるが、コロナ禍が収まった後に残る膨大な借金をどうするのか。答えはまだない。これと別に、パンデミックのなか一気に普及した遠隔勤務も、働き方を不可逆的に変える可能性がある。経済的にも働き方の面でもより自律した個が求められ、それが「コロナ後」の世界観であると説く。最後に「自分」株式会社の資産を増やすには、自分という人的資本に投資を続けながら、リスクをコントロールし賢くお金を増やしていくことが大切である。最良のCEO兼CFOを目指し、まずは学ぶことから始めようとエールを送った。

 ノーベル医学生理学賞の山中伸弥・京都大教授は、13日開設されたホームページ「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」にて「新型コロナウイルスとの闘いは短距離走ではありません。1年は続く可能性のある長いマラソンです」「ウイルスとの闘いは、有効なワクチンや治療薬が開発されるまで手を抜くことなく続ける必要があります。(中略)社会崩壊も、医療崩壊も起こらない形で、(新しい現実を)ゆっくりと受け入れる必要があります」と述べている。新しい現実を受け入れる4月のスタートとなった。

(宮本 輝)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:宮本 輝
posted by fmics at 18:02 | TrackBack(0) | 巻頭言

【中止】会報 『BIG EGG』 2020年4月号 発送作業

<2020/3/31 更新>
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今回の発送作業も事務局メンバーにて分散して行い、日能研 恵比寿ビルでの作業は中止します。

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

【日時】 2020年4月2日(木) 午後6時〜9時+食事会


続きを読む
posted by fmics at 18:00 | TrackBack(0) | 会報発送作業

2020年03月25日

FMICS BOOK PARTY 15-336 竹内 洋 × 佐藤 優『大学の問題 問題の大学』時事通信社

 これまで続けてきました「FMICS SD」を発展的にパワーアップするために「FMICS BOOK PARTY」と改組いたしました。ここは、仲間と一冊の本を読むことによって、「本」との出会い、「人」との出会い、「自分」との出会いを楽しむ「安全な場」です。ポストイットを使い、グループワークにより指定図書をより深く読み込みます。

 FMICS BOOK PARTY3月例会は、2020年3月25日(水)午後7〜9時を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、開催を中止いたしました。4月の日時については、調整中です。会場は、四谷・蔵やといたします。

【指定図書】
指定図書

【確認先】 米田 敬子 yoneda(アットマーク)fmics.org

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
posted by fmics at 19:00 | TrackBack(0) | Book Party(旧:SD)

2020年03月21日

【開催中止(延期)】 関西FMICS 3月FORUM 教育を開発する 〜21世紀の大学・教育・教職協働〜

<2020/2/26 更新>
 関西FMICS3月FORUMにつきましては、今般の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、開催を中止(延期)といたします。
 なお、状況が整いました段階で振替開催についてのご案内をさせていただきます。

 18歳人口90万人時代がやってきます。

 「55%でほぼ頭打ち」と云われた大学・短大進学率は、2019年には57.9%に達しました。「2018年問題」がささやかれた2009年には68.6%だった大学短大専修学校進学率は、70.7%と、さらに伸びました。入学定員遵守の厳格化とも相俟って、定員を満たす大学は増え、”倒産の危機”が遠のいたかに見えます。

 一方、大学にとって、拡大し続ける入学者の学力域に対応する教育力の獲得は、競争力を左右する、重要なコンテンツとなりました。

 令和最初の関西FORUMは、大学教育の最前線で、教員として活躍する三氏を招き、大学教育の現状・課題・可能性、そして教職協働を考えます。

 発表者は、職員を経験した教員で構成されます。乾明紀さんは佛教大学で、清水栄子さんは安田女子大学で、FMICS初登場の田中岳さんは、京都精華大学で職員を経験されています。

 ディスカッションでは、これまでとは違う角度から、大学人論の再構築にチャレンジしてみたい。FORUMのあとは、近江牛のすき焼き。そして、夜プロは、恒例の全員発表です。

【日時】 2020年3月21日(土)12時30分 受付開始 〜 22日(日)

【会場】 大谷大学 湖西キャンパス・セミナーハウス
 滋賀県大津市雄琴3丁目33−3 Tel 077-578-6600
JR京都駅にて湖西線に乗車、おごと温泉駅下車 徒歩10分、
または、おごと温泉駅から江若バス・仰木の里線(内 左まわり)に乗り「大谷大学グラウンド前」下車すぐ。


【テーマ】 教育を開発する 〜21世紀の大学・教育・教職協働〜

【発表者】
  乾 明紀 (京都光華女子大学 キャリア形成学部准教授)
  清水 栄子 (追手門学院大学 基盤教育機構准教授)
  田中 岳 (東京工業大学 教育革新センター副センター長・教授)
  
 総括 志垣 陽 (関西外国語大学 大学評価・IR室長)

【参加費】 FORUM 2,000円  PARTY 5,000円  オールナイト 4,000円

【問い合せ先】 滝川 義弘 (大谷大学 キャリアセンター 075-411-8118)
   tacky(アットマーク)sec.otani.ac.jp


にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
posted by fmics at 13:00 | TrackBack(0) | 関西FMICS

2020年03月19日

【開催中止(延期)】 3月のFMICS インターン採用の今 その2

<2020/2/26 更新>
 高等教育問題研究会FMICS3月例会につきましては、3月19日(木)の開催をご案内いたしましたが、今般の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、3月例会の開催を中止(延期)といたします。
 なお、状況が整いました段階で振替開催についてのご案内をさせていただきます。

 2月例会では、インターンシップについて皆さまとワイワイガヤガヤと考えることにしますが、たぶんに、2時間弱では消化不良になることが確実となりそうです。2020年3月19日(木)の午後7〜9時に第2回戦を企画いたしました。

 第2回戦は、2月例会に参加された皆さまの疑問や、この点を更に深化したいという問題点等をチェックして、3月例会のテーマといたします。

 会場は、2月例会と同じ伊藤忠五反田DEJIMAです。皆さまには、奮ってご参加ください。

【日時】 2020年3月19日(木)
   受付 午後6時30分
  月例会 午後7時〜9時


【会場】 Innovation Space DEJIMA
  (JR山手線・都営浅草線・東急池上線 五反田駅 東口 徒歩5分)


にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
posted by fmics at 19:00 | TrackBack(0) | 月例会

2020年03月05日

大学教員の悲しい性(さが)

 新型コロナウィルスの世界的流行を受けて、日常生活がいつも通りできない生活を余儀なくされている。人々の間に焦燥感や沈滞感が広がっている一方、非日常空間の出現にドキドキワクワクする連中がいる。それが大学教員である。

 まずは感染症の専門家。不謹慎な表現だが、新型ウィルスの発見は新種の発見ともいえる。その生態を調べ尽くしたいと思うのは強烈な知的好奇心の発露だと言える。ここが分かればさまざまな分野に伝播する。公衆衛生学やワクチン開発などがその典型だろう。情報工学などは人の移動経路を詳細に追跡できる技術開発のきっかけになるかもしれない。意外なところでは歴史学。過去に流行した感染症にわれわれがどのように立ち向かってきたのか、それを知ることで今の対策に何らかの示唆を与えてくれるかもしれない。

 そして経済学者。地域間を物的人的に交流することで活動を拡張してきた事実を踏まえれば、ひとたびウィルス感染が発生すればたちまち世界的な流行になってしまう。これもグローバル化の「必然」である。そして、ウィルスの感染拡大で経済活動の制約が増えると投資家心理を冷え込ませてしまう。それが一瞬起こった株価の世界同時安である。これを書いている時点でNY株式市場が1300ドルほどの上昇があったようなので一安心と言いたいところだが、まだ予断を許さない状況であるのは間違いない。

 世界にひろがる非特異な事象(ショック)に際して、私が注目している指標が「為替レート」である。2008年9月に起こった「リーマンショック」後に起こった急速な円高(これによってトヨタ自動車の営業利益が数兆円規模で消し飛んだことに「トヨタショック」と言われたことを知る人は少ない)。これが何を意味しているのかについて学者間のコンセンサスは成立してないが、おそらくだが、世界の投資家において最後のセーフティネットとして日本円が選ばれるようになったと考えられる。もしこの考えが正しいのなら、先日一瞬起こった世界同時株安をきっかけに円高基調で推移したというのも納得できる話である。そしてもし、急速な円高が進行してしまえば周囲の諸国が経済活動を回復させる中で日本だけが遅れることになる。経済学者として新型ウィルスの感染拡大で一番恐れること、それが円高である。

(中村 勝之)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:中村 勝之
posted by fmics at 18:04 | TrackBack(0) | 巻頭言

ブログまず手書きで

 新型コロナウイルスをめぐる様々なデマ情報、連鎖して拡大していくと大きな影響力となることを認識、こういう負の心理の連鎖はウイルス感染以上に問題で特に今回のような緊急事態においては深刻な問題となる。「国語力が危ない「読む・書く」の今」(読売新聞2019年12月6日)をあらためて読み直した。

 インターネットで簡単に情報がやりとりできる今、あえて「じっくり書く」ことの意味が見直されている。東京都小金井市のブロガーあまかすさんは、ほぼ毎日ブログを更新する。題材はグルメやアニメなど。文章を作るにあたりまずはA5判のノートを開きペンを握る。例えば11月下旬のある日のテーマは、市販のレトルトカレー。ノートには「スパイスがきいて、からくてうまい」と一番言いたいことを最初に書き、「チキンにもしみておいしい」「コスパは悪いが刺激を求めるならこれ」と記していく。順番を整理し最後にタブレット端末を起動させて、キーボードで一気に文章を打ち込む。

 あまかすさんは、以前はパソコンで直接ブログを書いていたが、時間ばかりかかって伝えたいことがまとまらない。知り合いのブロガーに勧められてノートに下書きをしてみると、「言いたいことが短時間で整理でき、筋の通った文章になった」という。東北大学加齢医学研究所によると、手書きの方がパソコンの文字打ち込みに比べて、思考や情報処理を担う「脳の前頭前野」を活発に動かすという実験結果が出ているという。

 パソコンはすでに社会に定着している。企業では手書きでなくともよく考えて文章を作り、思考力を高めようとする取り組みが広がっている。アマゾンジャパン(東京)の社内会議では、「パワーポイント」などのスライド式の資料作成ソフトは使わず、社員が1ページまたは6ページのワード文書に意見や提案をまとめる。その文書を全員で読んで論議する。スライド式の資料は、図や矢印などが挿入でき、短文で論点を示せる。だが、個々のスライドは分かりやすくても、全体を通して読むと意味が理解できなかったり、論理的につながらなかったりすることもある。同社の担当者は「一連の流れの中で説明する文書を作る方が、社員たちの論理的な思考力が高まる」と長文重視の理由を説明する。

 新型コロナウイルスの蔓延で「死」の恐怖が国中に広がり、命を守る(と信じられている)マスク、生活が不自由になると(思い込まれている)トイレットペーパーなどの「今の生活を維持しよう」という保身の「欲」剥き出しの消費行動が人間の浅ましい姿を垣間見させる。相田みつを氏の言葉「奪い合えば足らぬ、分け合えば余る」を心に刻み、お互いを励まし合ってこの危機を乗り越えていきたい。

(宮本 輝)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ
タグ:宮本 輝
posted by fmics at 18:02 | TrackBack(0) | 巻頭言

【中止】会報 『BIG EGG』 2020年3月号 発送作業

<2020/3/5 更新>
今般の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今回の発送作業は事務局メンバーにて分散して行い、日能研 恵比寿ビルでの作業は中止します。

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

【日時】 2020年3月5日(木) 午後6時〜9時+食事会


続きを読む
posted by fmics at 18:00 | TrackBack(0) | 会報発送作業